TOYOTA TF103】


お台場 「MOTOR SPORT JAPAN 2006」シリーズ第4弾は随分最近のマシン2003年のトヨタTF103。このマシンはトヨタがF1参戦2年目の2003年に走らせたマシン。デビューイヤーのミカ・サロ&アラン・マクニッシュという日本にも馴染みが深いドライバーコンビを一新し、オリビエ・パニス&クリスチアーノ・ダ・マッタが駆ったのはまだ記憶に新しいですね。このTF103、実はここで紹介しているフェラーリの前年型F2002にそっくりで、コピーマシンではないかとか、設計図に掛かるスパイ容疑事件なんかも起きた程のものなんですが、結果は殆ど付いて来ませんでしたから、まあ結果オーライだったような(^_^;)

一気に時代が飛んでいるので多少違和感はありますが、まだここ1〜2年のマシンから見るともっさりとした部分が見て取れるようにも思います。F2002そっくりなら実質2002年のマシン=SA05のベースとなったA23と同じ年のものってことになるので、古さは否めないってことですかねぇ

前の3台が80年代後半のものでしたから、一気に15年程時代が飛んだことになりますね。正直、この頃になるとチーム間や同じチームの年次間(この表現適切かどうか分かりませんが・・・)での差が殆ど無くなっているので、本当にTF103かと言われると微妙ですが・・・


折角なので前の3台と比べて外見で変わった点を整理してみると・・・

・NA化:もう随分前なので当たり前ですけどね。勿論スーパーチャージャーも禁止されています。外観から分かるのはターボダクトの有無程度ですけどね。
・上方排気:一番の狙いはリアウィングにキレイな空気を流すことだったような気がしますが、ターボダクトがサイドポンツーン上に無くなった代わりにチムニーダクトが見られるようになりました。
・ハイノーズ:マシン下部に出来るだけ多くの空気を流入させるべく、フロントノーズが持ち上げられました。
・グルーブド&ナロータイヤ:スリックタイヤが幅の狭い溝つきタイヤに変更されました。F1のパワフルな印象が大きく損なわれたような気がしているのは‘み’だけではないですよね〜
・ウィングレットやウィングの曲面化:サイドポンツーンを初めとしてマシンのいたる所にモデラー泣かせのウィングレットが装着されるようになりました。ウィングメインプレートや翼端板の3次曲面化や、バージボード(エアーディフレクター)の出現もありましたね。
・ステップドボトム化:ダウンフォースを削減する規制の一環で、マシン底面がツライチから中央部が出っ張った段差のある形状に変更されました。もともとフラットボトム自体がウィングカー(サイドポンツーン内部の形状を翼のようにしてダウンフォースを稼ぐ70年代後半のトレンド)を禁止する規定だったことを考えるとちょっと皮肉ですね。あ、でもボトムはこういう展示車両では殆ど見えませんけどねぇ

細かい所はキリが無いので割愛しますが、他にもマシンサイズや最低重量など・・・随分と変わったものですね。これでCDG(センターラインダウンウォッシュジェネレーティング)ウィングなんて導入された日には、全く別のカテゴリーかと思っちゃいますねぇ

あ、例によって大きな写真にはリンクしていませんので、もし原盤?が欲しい方は‘み’までメールしてくださいね。



トヨタの初表彰台はこのマシンの2年後、2005年マレーシアまで待つことになりましたし、TF106を早々に完成させた06年は鼻息こそ荒かったんですが、優勝はこのネタを書いている2006年シーズン終了時点ではまだお預け。07年の日本GPを富士に誘致した手前、そろそろ結果が欲しいですね〜  (2006.11.15記載)