【C1XG HDD換装】
「C1XGは今のところ改造なんかは考えていません」とC1XGのお部屋のTOPには書いてあるんですが、結局ここまで手をつけてしまいました(^_^;) ・・・では、早速〜
1.HDDを物色する (2003.06.25)
よもやま日記(2003.06)にもたらたらと書いてきましたが、ここのところ C1XG with WinXP
の鈍さに辟易していまして、ほぼお蔵入りになっていたC1XGの活用&活用時に少しでもストレスを軽減すべくHDDを換装することにしました。2.5インチHDDやノートPCの中身を弄くるのは初めてなのでちょっと不安ではありますが、CYBALIONさんやVAIOethicsさんにC1VJの解体の様子が公開されているのでいけるのではないかと・・・ 実際に参考にさせていただきましたしね(^^♪ この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます〜m(__)m
さて、前振りはこのくらいにして、実際に換装するHDDをチョイスします。ポイントは・・・
C1XGに間違いなく入る9.5mm厚
高速化が目的なので4200rpmではなく5400rpm
容量は二の次とは言え、やっぱり30GB〜40GBは確保(さすがに60GBはオーバースペックかなと)
静かに越したことはないので流体軸受
バッファは8MBある方が間違いなく速いはず
ってことでIBMというか日立のTravelstar 40GNXシリーズの40GBもの「IC25N040ATCS05」をチョイスしました。6月上旬で15,400円でした。ノートPCはR60やRX62と違ってバリバリいじったりし難いので、結構良いものを選んだつもりです。東芝製7200rpmモノ「MK5024GAY」もちょうど出始めてはいたんですが、いくら50GB・キャッシュ16MBとは言え、使用頻度の低いノート用のHDDに4万円は出せませんので却下です(^^;)
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これがGETしたHDD。コネクタの辺りとかいかにも弱そうな 感じです(^^;) TR1に積まれている1.8インチってどんな モンなんでしょうねぇ |
ちなみにスペックは、40GBのUltraATA100、5400rpm、9.5mm厚、バッファ8MB、シークタイム12msってところです。これでどのくらいC1XGが高速化するのか・・・期待大ですねぇ
2.C1を解体する 〜禁断シール以前〜 (2003.07.09)
C1Xシリーズは、C1Jシリーズ同様、HDD換装にそれなりの努力が必要になります。C1無印(R・Sも含む)よりは難易度が低いらしいんですが、C1M辺りに比べればやや困難ってとことでしょうか。という訳で、覚悟を決めたらイザ解体しましょう。なお、このページの写真は全てU10で撮影しています。フラッシュを焚くと飛んでしまうので、ノーフラッシュでの撮影です。その分、影が映りこんだりしてしまっているのはご愛嬌(^^;) 当初思っていたより近くで撮影できました。P5ではこうは行きませんからね。ちょっと見直しました>U10。
さて、本題に入ります。
当然ですがバッテリーやアダプター、無線LANカードなどは外しておきます。
最初にヒンジカバーを外します。左右2個ですね。先人たち曰く「最大の難所」らしいのですが・・・
この先にまだ難所があったんですよ・・・
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バッテリーの付け根にあるのがヒンジカバー。デザインを 壊さないためのパーツですね。 |
‘み’は親指の爪でこじ開けました。マイナスドライバーを使ったりするとカバーを破壊してしまいそうだったので・・・(^^;) 向かって左はあっさり外れたんですが、右には随分てこずりました。構造は全く同じなんですけどねぇ・・・
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なんとかこじ開けたカバーの裏側。 円筒部分の切れ目両端に大きなフック部があり、 その他に3箇所ほど小さい爪がついています。 |
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カバーをはずした後のヒンジ部。 筐体を固定するネジがあるんですね〜 |
次に裏側のネジを5箇所外します。やや色の違うメモリ用の裏ブタはそのまんまです(^_^;)
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黄色い丸を打った五箇所です。 筐体にも矢印が付いていますので、 間違えることもないでしょう。 |
記のとおり、今回はメモリを装着したまま(蓋開けてないんですからねぇ)で作業しました。まあ、電源は残していないので大丈夫でしょう。あまりお勧めはしませんが、メモリを外す方が破壊してしまうリスクがある(C1XGのメモリはかなりしっかりスロットに刺さっています)ような気がしたので・・・
引き続きキーボードを外します。 手前側に2箇所フックがありキーボードを押さえているので、これを先の細い棒とかマイナスドライバーとかで軽く手前側に押します。これでフックが外れるので、キーボードの奥(上端)を軸にして手前側を回転させるように持ち上げます。フィルムケーブルが2本繋がっているので慎重に。
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フックはこんな感じです。これを外して持ち上げると・・・ |
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こんなんなります。ケーブルには十分に 注意を払いましょう〜 |
キーボードにつながっているフィルムケーブルを2本外します。キー向けの太いヤツと、スティックポイント用の細いヤツです。
コネクタの上端をこすりあげるように持ち上げると・・・
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こんな風にコネクタが 緩みます。 |
左右均等に持ち上げて、そーっとケーブルを引き抜きます。サイズは違いますがどちらも同じ作りです。
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参考までに別角度から。小さい方の コネクタメインのショットです。 |
これでキーボードを本体から切り離せます。
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キーボードを取り外した本体側。 目的のHDDが右側に垣間見えますね。 |
上の写真で左側に見えている金属板を外します。外すというか・・・ただ乗っかっているだけなので「どかす」だけです。これって・・・何なんでしょう?? この真下はPCカードスロットですが・・・ キーボードの剛性確保とかでしょうか??
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こんな風に・・・ どかすだけです。 |
ちなみにPCカードスロットにC150Sを指してみるとこんなです。
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ちょっとシュールな絵ですねぇ イジェクトするときのギミックが丸見えで 面白げでしたよ〜 |
筐体中部フレーム?を外すためにネジを外します。ネジは全部で5箇所です。
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ヒンジカバーの内側(左) | ヒンジカバーの内側(右裏側) | キーボードの下側に2箇所 |
この他に、禁断シールの裏に1箇所ネジがあります。
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禁断シールは・・・ こんな感じになります(^^;) |
なんか「シールをはがしたら」っていうのは違和感がありますね。ここまでばらしてもばれないように元に戻せばOKなんでしょうか?? まあ、もう保証期間なんて関係ないんですけどね〜 これらのネジを外すと、VAIOカラーの中部フレーム部?を外すことができます。
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こんな感じで下側と分けることができます。 いよいよHDDが目前に・・・ |
いいところなんですが、だいぶネタが長くなってきましたので「禁断シールまで」ってことで一休みしましょう。ここまでは快調そのものですぅ(^。^♪
3.C1を解体する 〜禁断シール〜HDD抜き取り〜 (2003.07.16)
引続き解体を続けましょう。
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フィルムケーブルを2箇所外します。 |
上側の細いヤツは多分ジョグダイヤルとか電源ボタン、スマートキャプチャー用のボタンなどに繋がっていると思われます。その辺りのLEDも・・・かな?下側のそれは左右クリック用のボタンでしょうね。HDDアクセスランプもこのケーブルが繋いでいるようです。これで筐体の中間にあるフレームを外せます。フレームはプラパーツで結構華奢な作りなので慎重に扱いましょう。
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HDDが見えてきましたね。 |
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フレームの内側はこんな感じです。軽く 銀塗装されているのは熱対策でしょうか?? |
さて、ここで結構いろいろなパーツや基盤が見えてきたので、各部に寄ってみます。
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CPUの上にあると思われる冷却デバイス? 熱伝導パイプのようなものが走っていますね。 |
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中央のM/B&チップが見える部分。 |
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右側のコネクタなどが集中している辺り。 ジョグダイヤル基部も見えます。 |
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左右のヒンジ部です。 |
まあ、この辺りは参考まで(^_^;) では本題に戻ります。HDDを外すには、もう少々解体してやる必要があります。
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HDD上側の黒いケーブルを外します。 |
上の写真で右側の矢印で指しているところに黒いコネクタがありますので、コレを抜きます。基部がややふにゃふにゃしているようなので気をつけましょう。左の矢印が指しているネジを外すとバッテリーの受け部分であるプラパーツが外れますので、これも外します。残したままだと下の細いケーブルがよけにくい(よけられなかったかも)と思います。
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細いケーブルをよけておきます。 |
上の写真の矢印の先にある白いコネクタに繋がっているケーブルがHDD(正確に言うとHDDマウント)を固定しているネジのすぐ上を横断しているので、これを避けておきます。コネクタからは抜かなくても大丈夫ですね。あ、ちなみにこのHDDマウント固定ネジ、何故か3箇所しかついていません・・・ ネジ穴は4つあるんですけどねぇ・・・
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こんな風にケーブルを移動しておきます。 引っ掛けて断線させたりしないような 配慮ですね。 |
HDDマウント固定ネジを外します。上述のようになぜか3箇所のみで固定されています。
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黄色い○がネジあり、赤丸がネジなしです。 |
HDDの上を横断しているフィルムケーブルを外します。
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コネクタはコレまでと同じタイプです。 |
HDDをIDE?ケーブルから外します。どっちかというと「外す」というよりケーブルを「抜く」んですが、このコネクタはやはりフィルムケーブル(HDDの下側に隠れています)でつながっているので慎重に慎重に・・・
結構しっかり接続されてましたよ〜
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少しずつ、こんな風にずらしながら外します。 |
ネジとコネクタを外せば、HDDを(まだマウンタに付いた状態ですけどね)外すことができます。ケーブル類を引っ掛けて断線させないように注意しましょう。
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HDDを外した跡はこんな感じです。 IDEコネクタに繋がっていた フィルムケーブルが確認できますね。 |
外したHDDはマウンタに4本のネジで固定されているのですが・・・ ここからが(個人的には)最大の難所に・・・!?
4.C1を解体する 〜最大の難所〜 (2003.07.23)
ここからが個人的には最大の難所・・・ マウンタとHDDを固定しているネジが異常に固いんです!! 先人の皆さんは問題なかったのでしょうか?? 個体差はあるとは思いますが・・・はっきりいって並じゃないですよぅ(T_T)
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これが問題のネジ・・・ この時点では気にも 留めなかったんですが・・・ |
これまでの人生でこんなに固く締められたネジには出会ったことがありません(^^;) 逆ネジなんじゃないかとか、他にストッパーみたいなのがあるんじゃないかとか、本気で思えるくらいです。ここまで使ってきた精密ドライバーで何の気なしに緩めようとしたところ、ちょっとネジ山を舐めちゃいました・・・ まあ、持ち運ぶノートPCの一番の稼動部ですから、しっかり固定するのは分かりますけどね。しかし固かったなぁ・・・ 結局ドライバーを引っ張り出してきまして、HDDをマウンタごと上から力任せに押しながらネジを緩めました。マウンタの四隅には耳のようにM/Bとの固定用のネジ穴が飛び出していますので、これを避けるように机の角とかに固定しないとダメですね〜
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使い分けたドライバ。 危うく再起不能に・・・危ない危ない(^^;) |
左側が筐体の解体などに使用した精密ドライバ。右が問題のネジ用に引っ張り出した通常のサイズのドライバです。・・・ってことで四苦八苦したものの、なんとかマウンタからHDDを外せました。
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外したHDD IBMの「DARA-212000」 4200rpm、12.07GBです。 |
端に黒いゴム?のようなシートが貼られています。耐震・静穏辺りが狙いでしょうか?
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マウンタ側には何故か白いフィルムが 敷かれていました。これは絶縁用? |
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マウンタはこんなパーツ構成になっていました。 M/B固定用のネジ穴が別バーツです。 ちなみにこれらのパーツは噛み合わさって いるだけで、特に固定はされていません。 |
後はHDDを文字通り交換し、マウンタに収め、筐体に収め・・・ 筐体を組み上げるだけです。
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こちらが今回の「IC25N040ATCS05」 |
VAIOethicsさんにも同じような記載がありましたが、このHDDも純性とはラベルの向きが違うんですねぇ・・・ それはさておき、この後の組み立てで気をつけるのはネジの締め忘れとかフィルムケーブルをしっかり差し込むことくらいでしょうか。解体よりはイージーかと思いますが・・・ やっぱり罠が・・・
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がちょーん・・・ |
ネジの紛失や取り違いに細心の注意を払って組み上げた結果、ただ乗せるだけの金属板を思いっきり入れ忘れました・・・ 馬鹿丸出しです(^^;) 決してネタのために確信犯的にやったわけではありません(^_^;) 仕方がないので再度バラします。まあ、ヒンジカバーをつける前だったのが不幸中の幸いですね。
なお、キーボードを外す際に押し込んだ「ツメ」ですが、あまり強く押し込んでしまうと自然には元の位置に戻らなくなります。こうなると組み上げてもキーボードを押さえることが出来ません・・・ってこんなことを書いているってことは、案の定嵌ったんですけどね(^^;) 筐体中部フレーム?を組み込む前に裏側をみて、ちゃんとツメ
が元に戻っているのを確認しておきましょう。
さて、これで換装は終了です。あとはリカバリ・・・するとWin98Seだしなぁ・・・
思い切ってOSも変えましょうかね。XPの重さを考えるとやっぱりWin2000でしょうか??
5.恒例のベンチマーク (2003.08.03)
今回は忘れずに使用前のベンチも取っておきましたので、ここで比較してみます。
HDD | 容量 | 回転 | Interface | Buffer | SeekTme | ALL | Read | Write | Copy |
DARA-212000 | 12.07GB | 4200rpm | ATA66 | 0.5MB | 12.0ms | 7,047 | 10,806 | 9,830 | 1,152 |
IC25N040ATCS05 | 40.00GB | 5400rpm | ATA100 (ATA66) |
8MB | 12.0ms | 10,975 | 24,692 | 17,180 | 1,944 |
*スペック上IC25N・・・のインターフェースはATA100ですが、C1XGはATA66までの 対応となるため、残念ながらATA66で動作します。 |
HDDのラベルを見ると、12GBのデフォルトの方は2000年4月、GETした40GBは2003年4月の製品のようです。丸々3年違えばベンチがこれだけ違うのもうなずけます。実際に起動時間はもとより、各局面での動作もかなりきびきびした感じになりました。CPUを大きくクロック数の高いものに換装したときのような印象と言うと一番しっくり来るかもしれません。今回のHDD換装は、確かに容量アップよりも高速化を目的にしていましたが、正直ここまでとは思いませんでした。これならXPでも行けるかも知れませんねぇ・・・ まあ、CPUやメモリなどはこれ以上パワーアップできませんから、これで限界といえば限界かもしれません。ん、でも冒頭で紹介した7200rpm-HDDならもっと体感速度が上がるかもしれませんね〜(^_^;) 古いノートPCが眠っている方、解体する覚悟があれば、HDDの換装は効果覿面ですよ〜
最後になりましたが、気になる発熱はというと・・・ こんな感じです。
特に高負荷を掛けるでもなく、一時間程度WEBをさまよったりした程度での測定です。「DMA
mode 2」が悔しいといえば悔しいですねぇ(^_^;) まあ、肝心の温度の方は許容範囲でしょうか。使用していて今までより熱いとは特に感じていませんからね。