【ドイツ紀行5】

 

2005/10/23   Sun.  Vol.2

という訳で、ローテンブルクでの短い自由時間を活用すべく、まずは市壁に上がりました。手近なところでガルゲン門の階段から。

ガルゲン門付近から市壁を望む。

これがず〜〜っと続いていました。
ガルゲン門から市壁に上る階段。

結構急ですね〜

市壁は実際に外敵の進入を防いでいたものですから、ローテンブルクを取り囲むように作られています。これに「上がる」というのは妙な表現ですが、市壁の内側上部が通路のようになっていて歩けるんです。ちなみに1周3km強程度だそうですが、時間が無いので南隣のレーダー門まで歩いて下に戻りました。時間的には写真を撮りながら歩いて10分弱って感じだったかと思います。

市壁の上の通路の様子。

外向けには矢や鉄砲を撃つと思われる穴もありました。
同通路からの眺め。

そんなに見晴らしが良いってこともないですね。

市壁の高さは7〜8mでしょうか。通路は4〜5m辺りのところにあったと思います。所々にある塔は基本的に閉鎖されていて上れないそうですが、ツアーで一緒だった方は(迷って市壁の上をほぼ1周した中で)どこかに上れたなんて話をしていましたので、興味のある方は探してみるといいかも。あ、塔に登るのにお金を取られたそうですけどね(^_^;)
実際に行くまでは上るのに行列が出来ていたら・・・みたいに心配もしていたんですが、たまに観光客っぽい人が上がってくるぐらいで結構好き勝手に歩き回れました。市壁の上の通路はそこそこ狭いんですが、お互いに(多少体を横にする程度で)十分すれ違える幅があり、市壁に上り下りする階段(石造りだったり木製だったりさまざま)にたまに急なところがあるぐらいで、特に危ないところも無かったと思います。
ちなみにこの市壁ですが、第二次世界大戦の空襲で随分と破壊されてしまったらしく、少しずつもとの姿に復元されたんだそうです。通路の壁にはそれに投資した人の銘が刻まれたプレートが埋め込まれていました。

そのプレート。
「Japan Airport」なんてのも。

この市壁ですが・・・ ブルグ公園からの眺めを見て「ドラクエ8のフィールド」を連想した‘み’が思いつくのは「城塞都市メルキド」。分かる人だけ分かっていただければ・・・ でも、正にそんな雰囲気を味わえます。イギリスのキャッスル・クーム(Castle Comb)という村もそんな雰囲気(こっちは村のイメージだそうです)らしいですけどね〜

そんな市壁を後にし、マルクト広場へ移動。次に市庁舎の塔へ向かいました。

レーダー門からマルクト広場へ向かう街の様子。

正面の塔はマルクス塔。

この辺りの写真も良くパンフなんかに使われるそうです。

市庁舎の建物は、ゴシック様式の市庁舎本体&60mの塔が13世紀頃、取って付けたようなルネッサンス様式部分が16世紀に増築されたという二様式のミックスになっていました。塔への入り口はマルクト広場側にあり、ここから石造りの螺旋階段をず〜〜っと上って行くと、途中から明らかに違う建物に入りました。階段は相変わらず螺旋チックですが、階段も木製になり、上に行くにしたがってどんどん狭く&急になっていきました・・・

木製の螺旋?階段。

丸くはないですが螺旋状にぐるぐる上がっていきます。

5分程度でしょうか・・・
息を切らしながら階段を上り切ると、展望台?の事務所のようなところに到着。事務所というよりただのスペース(畳2畳分ぐらいだったかな)に机とか置いているだけでしたが(^_^;) ここにはおじさんが2名番をしていて、1ユーロ/人を支払い、いよいよ展望台へ。あ、この事務スペースから展望台まではほんの数段の梯子を上るんですが、この梯子の出口というか展望台への口が異常に小さいので、幅の広い方は要注意です。平均的な日本人体型であれば多分問題ないですが、‘み’のようにデジカメやビデオカメラ(実はSONYのDVハンディカム「DCR-PC101K」を持っていっていました)を抱えていたり、背中にリュックを背負っていたりすると結構難儀します(^_^;)
そんなこんなで苦労して上った展望台は、それに見合った景色を見せてくれました。

家々の一面の赤い屋根が黄葉とマッチして綺麗。
タウバー川方面。

二重橋も見えました。

このサイズだとちょっと厳しいかな。
次に行く聖ヤコプ教会方向。

教会の大きさが良くわかりますね。
マルクト広場を真上から。

マルクト広場から見上げた展望台。

「展望台」とは言えこんなもん(^_^;)

眺めはこんな感じでかなり良かったんですが、展望台はかなりシンプルなつくりになっていて、床や手すりが簡単な鉄の格子って感じだったので、高所恐怖症の方とかはヤバイかもしれません。しかも、市壁の上とは比べ物にならないくらい狭く、10人も上がったら動けなくなる程度のスペースで、すれ違いはかなり困難な状況のため、実質一方通行状態でした。あ、この日は特に待つことも無く展望台に上がれましたが、混雑しているときは入場制限が掛かるそうです。

さて、次はマルクト広場の直ぐ側にある聖ヤコプ教会。小さな町の中にある大きなプロテスタントの教会です。14世紀初頭から15世紀中頃まで段階的に建設されたようです。この日も外壁の修復工事?をしていましたが(^_^;)

外観。かなり見上げる感じになりました。

足場があるのでちょっと絵的にはいただけませんが・・・。

ここは有料で、1.5ユーロ/人でした。写真撮影はOKなので、祭壇も含めてしっかり撮影してきました。

中央の祭壇やステンドグラス
こちらも結構見事な彫刻

で、この教会で忘れてはならないのが「聖血の祭壇」。中央の祭壇と正反対、入り口から入って左側の階段を上った裏手にあるため、見落としてしまう人もいるそうですが・・・

これが聖血の祭壇
彫刻のアップ
イエス・キリストのアップ

バックに窓があって光が入るので、逆光で撮影向きではなかったですね(3枚のうち1枚目は結構オーバー気味ですし、逆に2枚目はアンダー気味・・・)。これって後光効果を計算しているのかも・・・
イエス・キリストの聖なる血が、天使の持った十字架の上の水晶に3滴収められているそうで、これを顕示するために当時(1500年前後)の彫刻家ティルマン・リーメンシュナイダーが作成した祭壇だそうです。ちなみに中央の彫刻は最後の晩餐を描いているそうで、キリストがユダの裏切りを予言した場面が見て取れました。
この手の「聖遺物」って「仏舎利」とかと同じでその信憑性には疑問があるような気がしますが、こういう場に居合わせると単なる彫刻を見ている以上に神聖というか厳かな気持になるのも事実ですね。

ここまでで当初予定の主だった観光を切り上げ、お土産屋さんを物色しながら街中を散策。マルクト広場からちょっと坂を下った右手にある「Passage12」でゾーリンゲンの小物(ヘンケルス社の携帯爪切や耳掻きなど)とか、ピンバッヂとかその手のお土産をGETしたりしました。ブルグ広場のところでも書きましたが、このお店がレプリカの剣や斧、鎧兜なんかを売っていて・・・やはりPRGの武器屋さんチックな雰囲気全開でしたね〜 流石に日本に持ち込めそうも無いような代物ばかりだったので手に取ったりしただけですが(^_^;) あ、数あるお土屋さんの中からここを選んだのは、JCBカードで支払うと(ショッピング&ダイニングパスポート持参で)5%引きになるからなんですけどね。

この武器屋さんを出た辺りで突然夕立っぽい雨が降ってきたので、近くのシュニーバルのお店へ退避。街のあちこちにこの手のお店があるので、どこがおいしいとかは全く分からず、本当に手近のお店(武器屋さんの並びで、数件マルクト広場側に上ったところ)に行きました。どのお店も見た感じではレギュラーサイズ(2ユーロ程度で握りこぶしぐらい)とミニサイズ(1ユーロ程度でレギュラーの半分ぐらい)があり、それぞれにプレーンなものや砂糖を掛けたもの、チョコを賭けたものなど何種類かの味がありました。夕食が近かったことと、事前のガイドブックやWEB情報などで「そんなに美味い物ではない」と思っていたこと、更にシュニーバル=SnowBallってあたりも考慮し、一番雪の玉に近い砂糖掛けのスモールタイプを1つGETし、嫁さんと食べ分けました。

これがそのシュニーバル
こうやって店先には沢山並んでいて、

美味そうな気がするんですが・・・

肝心の味は・・・ う〜〜〜ん・・・
‘み’ってもっさりした食べ物がニガテなんですが(口の中の水分を吸い取られるのが・・・ カステラとか焼きイモとか、もそもそしたプレーンなパンとか・・・)、かなりこれに近い触感が・・・ 一応油で揚げられているので多少はもっさり感が軽減されているんですが、お世辞にも美味いとは言えませんでした。味的にも出来損ないというか砂糖の分量を(少なく)間違えたのクッキーやカステラって感じ・・・ チョコ掛けタイプならまた違ったかもしれませんけど・・・
ってことで、一度食べればもう結構って感じでしたねぇ あ、ツアーで一緒だった他の11人の内1組が、レギュラーサイズのチョコ掛けタイプを2人で食べたそうなんですが、かなりヘビーに腹にたまっていたそうです(^_^;)
シュニーバルをやっつけ終った頃には雨もほとんど上がり、今度は市庁舎の直ぐ目の前にあるクリスマス専門店「ケーテ・ウォルファルト」でお買い物(ちなみにここもでJCBパワーでポストカードセットをいただけました)。流石に本店だけあって、リースやぬいぐるみなど、ありとあらゆるクリスマス系のグッズがテンコモリでした。‘み’的には余りこの手のグッズに興味はないんですが、嫁さんがなんか買ってたような・・・ ちなみにハイデルベルクにも大学広場の脇に支店があり、ちょっと買い物をしていたんですけどね。あ、店内は撮影厳禁なので写真は全く無いんですが、クリスマス系のミニテーマパックって雰囲気ではありました。入っていませんが、店内にはクリスマス博物館もありますしね。中世ヨーロッパの街の中にクリスマステーマパークってなんかいい感じですね〜

数十ユーロ単位の買い物はこの日が初めてだったんですが、ドイツでは品物に16%の付加価値税(Mwst)が掛かっており、EU圏外からの旅行者はこのうちの一部を払い戻してくれる仕組みになっています。詳しくはこの辺をどうぞ。ただ、16%丸々戻ってくるわけではなく、手数料などが差っぴかれて実質5〜12%程度のバックになるようです。手続きはお店での購入時に、「タックスフリー・ショッピング・チェック」という書類(領収証とかその手の購入証明書みたいなものです)を店員さんに作成してもらい、これに氏名や居住地などの情報を記入、空港で払い戻し手続きって感じになります。空港での話は追って書くとして・・・オフィシャルには25ユーロ以上の買い物で書類作成をお願いできることになっているんですが、現実的には「50ユーロとか100ユーロとか以上の場合に手続きします」なんてお店が多いようです。値段だけ見て買ってしまうと、タックスフリー分損をする可能性もあるので要注意です。まあ、お店側もめんどくさいでしょうし、我々としても25ユーロで10%戻ってきても350円前後ですから、大騒ぎをする話でもないんですけどね。数十ユーロ単位の買い物を何度もする方は要注意ですね〜
あ、ちなみに最初に買い物した武器屋さんでは25ユーロ以上で書類作成してくれるとのことでした(日本人スタッフさんがいらっしゃったので日本語で確認しました!実際の買い物は50ユーロちょいでしたが)し、ケーテ・ウォルファルトは30ユーロそこそこの買い物でしたが、レジで「タックスフリー手続き要る?」みたいに英語で聞いてくれたので、しっかりお願いして作成してもらいました。書類作成そのものはせいぜい1〜2分程度なので、あまり気にせずにお願いしちゃった方がいいみたいですね。

そんなこんなでホテルに18:00過ぎ頃戻り、夕食まで荷物を開梱などしつつ一休み〜

で、夕食はホテルのレストランで。

例によって塩辛いズッペ
メインが鶏のフライ(バジルソース入り)。

付け合せは当然のようにイモ(^_^;)

確かイモは暖かかったような。
デザートはプリン(プディング)に

黒すぐり?とかのシロップ漬が

掛かったようなヤツでした。

ピントが・・・

ちなみにこの日はビールを発注(3.3ユーロ)。ドイツビールって酵母が残っているタイプが多くて美味いですねぇ〜〜

で、食事後にライトアップされているという市庁舎&プレーンラインへ行ってみましたが、ハイデルベルク城と同じようにちょっと期待はずれでしたね。夜の街は結構寂しいので歩いてみる方は気をつけたほうがいいかも知れません。

あ、この日は結構市壁の中をウロウロしたんですが、石畳はデコボコしていて予想外に歩きにくく、街自体が丘の上に建っていて全体が傾斜していることもあって、雨なんか降るとかなり滑りやすいので、十分注意した方がいいですね〜 ‘み’は遭遇しませんでしたが、結構馬車の落し物があるようなので、そちらにも注意した方が(^_^;)

観光用の馬車。1回しか見かけませんでした。


随分精力的に動いたつもりですが、ローテンブルクはまだまだ見所が沢山残っているようなので、もう一度ぐらいは訪ねてみたいですねぇ

万歩計カウント:13600(ちゃんと計測できなかったので推測値)