【ドイツ紀行6】

 

2005/10/24   Mon.  Vol.1

22日は異常に長く感じましたが、この日も朝早くから移動なので結構ハードでした。ロマンティック街道を南下してツアーのハイライトともいえるお城観光が2つ。1つはリンダーホーフ城。もう1つはノイシュバンシュタイン城。共にバイエルン国王ルートビッヒ2世が建てたお城ってことになります。特にノイシュバンシュタイン城は「貸切観光」が出来ることになっていて、当然この予約時間がポイントに・・・ というわけで、まだ夜も明けきらない7:30にホテルを出発。

空が薄明るくなったローテンブルク市壁。

かな〜りきれいな風景でした。

空気も凛としていていい気分・・・っていうか寒っ!! ほとんど真冬の感覚でしたね。この日は天気も良く、放射冷却もあったんでしょう。

バスで南下しているときの車窓からの様子。

ちょうど朝焼け&朝もやで幻想的な風景に!

バスの窓が邪魔に感じる(朝露が窓の外側に付いて上手く撮影できない・・・)ぐらいの良い風景でした。日本ではなかなかお目にかかれないかと。

夏季のツアーだと、途中ディンケルスビュールに立ち寄るんですが、今回は時間の制約もあって素通りしました。正確に言うとトイレ休憩で駐車場までは行ったんですけどね(^_^;) ここまでは出発してから1時間弱程度で到着したかと思います。

駐車場から街を望む。

なんとなんくそれっぽい建物が・・・

ちなみに、ディンケルスビュールの市壁内には車が入れないんだそうです。ここもローテンブルクと同様に中世の面影を色濃く残した街で、ローテンブルクのマイスタートゥルンクと似たような「キンダーツェッヒェ」という故事が残っているとのこと。 ・・・やはり30年戦争の折に陥落寸前に陥った街を子供たちが敵の将軍(プロテスタント側のスウェーデン軍)に街を助けてくれるように頼んだところ、その子供達の中に、将軍が故郷に残してきたわが子とそっくりな子供を見つけ、略奪を思いとどまった・・・ なんか出来すぎのような・・・(^_^;)
揚げ足取りは兎も角、この故事にちなんだお祭りが今でも毎年行われているそうですが、「ツェッヒェ」って「ツケ」の意味だそうで、「キンダー」はもちろん子供・・・ってことで、「大人の戦争のツケを子供達が清算した」っていう故事になりますね。マイスタートゥルンクよりも深い話に思えるなぁ・・・

さて、バスは一路南下。もう一度トイレ休憩を取った頃から、段々と田園風景が濃くなり、ジャーマンアルプスもはっきり大きく見えるようになってきました。

のどかな田園風景〜

牛や馬なんかもちらほら見かけるようになって来たところで、冬支度のための「わら」を運んでいるトラクターに道を遮られたりするハプニングもありましたが、ドライバーのハンスさんがこれを安全にぶち抜いて(シューマッハー兄弟&自動車発祥の国ですからね〜)事なきを得、いよいよリンダーホーフ城へ到着。

多少の遅れはあったようですが、お城の手前のロッジ風のレストランで昼食となりました。

レストランの外観。
恒例のズッペ
メインは魚。

現地の人曰く「シーサーモン」。

シーサーモンって帰国後に調べたんですが、はっきりと和名を特定できませんでした。「ブルースレッドフィン」とも言うようで、どうやら海の魚っぽいです。食べた感じは鮭とか鱒とかそっち系だと思うんですが・・・ 山の中で海の魚っていうのもねぇ・・・

デザートはなかりヘビーなチョコムース。

濃くって美味かったです〜

料理よりやたら腹の出たウェイターさんがいたのが印象深かったですけど(^_^;)

昼食後はここから歩いて数分のリンダーホーフ城へ向かいました。

城へ向かう小道から。

天気がいいこともあって景色が凄く綺麗でした。

リンダーホーフ城・・・城というより宮殿という方がイメージにマッチすると思いますが・・・は、この後見て回ったルートヴィヒ2世が建設した3つの城のうち唯一完成した城で、1874〜78年に建築されたとのこと。ヴェルサイユ宮殿(トリアノン宮殿)を手本にしたんだとか。

宮殿の正面。

白と青のコントラストが良い感じです。
宮殿前の噴水。

この噴水は間欠噴水だそうで、水が一定量溜まると噴き出すんだとか。‘み’が到着したところでちょうど勢い良く吹き上がってました。数分で止まってしまいましたけどね。後ろに見える木の箱の中身は彫刻だそうで、雪の重みで壊れないようにしているんだそうです。この後何ヶ所かで見ることになってちょっと残念でしたねぇ

で、宮殿の中にはグループで入りました。時間別にドイツ語や英語、日本語のガイド(テープ)が流れるようになっていて、日本人ツアーだから日本語を流したのか、最初から日本語ツアーの時間が設定されていたのかは不明ですが、個人旅行っぽい方も2名ほどいらっしゃったので、多分後者かと思います。あ、宮殿のスタッフの方がグループに1人つく感じで「見張って」いるので、騒いだり中々次の部屋に移動しなかったりすると怒られちゃいますからご注意を。
で、宮殿内は・・・荘厳の一言。人によっては派手とかケバケバしいとか感じられると思いますが、ロココ調ってこんな感じなんだなと変に感心してしまう程でした。金と鏡の洪水・・・かなぁ
幸いなことに撮影OK(フラッシュはNG)だったので、キスデジNの特徴の1つである「ノイズの少ない高感度撮影」をしっかり楽しみました。もちろんISO1600設定。それでも暗いところでは結構シビアでしたけどね。あ、フラッシュ焚くと見張りの人に怒られますよ〜
では、絢爛豪華な内装を少々・・・

発電機でのライトアップや人工池があるというビーナスの洞窟は残念ながら既に(季節的に)閉じられていたため、見ることは出来ませんでしたが・・・

その洞窟方面から流れる水路。

ちょうど宮殿の裏側に当たります。
女神像の噴水も

中庭まで含めて見学は正味30分程度でしたが、絢爛豪華な雰囲気でおなか一杯(^_^;) この後ノイシュバンシュタイン城に回ったんですけどね〜

ここからノイシュバンシュタイン城まではものの数十分ですが、ドイツ国内を回るより一度オーストリアに入った方が近いそう(添乗員さん曰く、「運転手さんが親切なので回ってくれる」という表現をしていましたが、WEBなんかを見る感じではオーストリア周りの方が近いようです。運転手さんは確かに親切でしたけど。)で、少し山を上る感じで国境を越えました。国境といっても今は事務所のような建物がいくつかあるだけで、パスポートチェックとかその手のものは一切無し。島国の日本ではいまいち「国境」といわれてもピンと来ませんが、陸続きのEU圏内では陸地に境界があるのが当たり前なんですよねぇ 頭ではわかってもなかなか・・・(^_^;)
で、多分国境は山の峰になっている辺りに引かれているようで、国境までは山を上っていったんですが、オーストリアに入ってからは川に沿う形で緩やかな下りになっていきました。川は雪解け水なんかが集まるもののようで、この時はほとんど空でしたが、水があれば結構急流だったんだと思います。で、この川の行き着いた先がプラン湖。多少時間に余裕があったようで、岸にバスを止め、ちょっと休憩できました。

プラン湖の様子

水は綺麗なグリーン。エメラルドグリーンっていうともう少しパステル調の色なのかもしれませんが、文字通り宝石のエメラルドのような澄んだ緑色でした。昔ニュージーランドに行ったときにマウントクックという最高峰の山の側まで行き、氷河の末端まで行ったことがあるんですが、その側(フッカーバレー?????)を流れていた川がやっぱりグリーン系の色だったんですよね。

フッカーバレーの様子

この時の川がパステル調のグリーンでした。白く濁っているのは氷河が山肌を削って水に細かい粘土や砂が混ざっているからで、実際に手を入れると乾いたときに手にさらさらした粉が残るような状態でした。プラン湖も同じような感じだと思ったんですが、ちょっと綺麗過ぎるので・・・原因不明です(^_^;)

で、話を戻すと、プラン湖から川沿いを少し下り、30分ほどで再びドイツに入国しました。もちろんここも事務棟のようなものが残っているだけでしたが、オーストリア出国ゲート(跡)とドイツ入国ゲート(跡)の間に数百メートル?程度の空きがあったのが意外でした。その間って山の中なんですが、領土なんかは明確になっているんでしょうが、手続き上はどの国でもないことになるんでしょうねぇ あ、成田で出国ゲートを出てフランクフルトの入国ゲートをくぐるまでの間と同じですかね。