【メモリ再増設 〜フタ塗装編】

 

最近、家族のモノがC1XGを使うことが多くなってきたため、ユーザーの管理なども考えてOSをXPHomeにしてみました。カメラの鏡像問題(目玉で撮影した画像の左右が入れ替わってしまう問題。OSをWin2000等にアップした際に発生することがあるみたいですが・・・個人的には何が鏡像で何が正解なのかちょっと分からなくなってます。Win98Seでどうだったか覚えてないし(^^;) カメラを自分に向けてC1のディスプレイに映像を表示させると、ちょうど鏡に映したように画像が表示されるんですが、コレをキャプチャすると左右が反転するんです。つまり単にカメラで撮影した状態ですよね。これって正解なのかなぁ・・・)はさておき、取り敢えず常用を始めたんですが、如何せん動作が重すぎです(T_T) まあ、メモリは現時点で64MBを増設しているだけですので、当然XPには役不足ですよね。で、最近「でっぱるタイプ」の128MBメモリが安くなってきたことも合わせ、メモリを再増設というか交換してみました。

今回GETしたのは「でっぱるタイプ」の128MBメモリ。
I・O DATA製のVAIOユーザーのためのメモリシリーズの
SNC1-128MX」です。

モジュールが物理的にC1の筐体に収まらないため、下方にやや張り出す形になる専用のフタと、そのフタを付けても本体をちゃんと固定出来るようにゴム足が付いています。メルコVA7の方はどうやら筐体に収まるようですが、値段が3倍近く違うため却下(^^;) 
ただ、上の写真でも分かるようにそのフタが妙なVAIOカラーになってますよね。RやRXの頃のデスクトップ用ならまだしも、C1の裏側ってこんな色じゃないですよねぇ(-_-) このままフタを交換したら酷く目立ってしまいますので、今回はコレを塗装してみることにしました。裏だから見えないだろうとかいうツッコミはなしにして下さいね(^^;)

使用したのはこんなプラモデル用のカンプレーです。
‘み’はF1モデルを作るので、それの流用ですね。
エアブラシ(元々水彩などで使用する塗装用の器具。空気や
ガスを吸い込んで塗料を霧吹きのように飛ばす・・・って
感じの道具です)を使った方が綺麗に塗れるんですが、
コチラの方がお手軽ですので(^^;)

ちなみに左の長いカンが田宮模型のサーフェーサーという下地処理材。木材を処理するときの砥粉(とのこ)の様な用途になります。塗装される面の細かい傷をふさいだり、上に塗る塗料の食いつきを良くしてくれます。コレを塗っておかないと、ちょっとしたことで塗料の方が剥がれてしまいます。特に今回は塗って飾っておくモノではないので、「塗装しよう」と思われた方は必ずこのサーフェーサーを塗っておくことをお勧めします。最近この手の売り場は見ていないのですが、結構な種類があるはずです。大体一本数百円だと思います。
右の短いカンはWAVEの塗料です。サーフェーサーよりこちらの方が種類も選択肢も豊富です。メーカーや色によってそれなりに癖があるんですが、今回のパネル程度の狭くてフラットな面の塗装なら色だけで選んで良いと思います。必ずしもC1の筐体に合わせる必要はないので、お好きな色を選んでください(^^;) その際には、「スプレーのラベルの色は中身とは完全に一致しない」「店舗で塗装見本があっても照明などによって違った色に見えることがある」点に注意してください。実際にはこの他にも下地の色や塗り方(何色か重ねたりとかの塗幕の厚さとか)、素材などによっても色味は微妙に変化しますので、完璧にC1筐体色に合わせるのはまず無理だと思っていた方が間違いはないと思います。仮に純正のフタに使われている塗料と同じモノを入手したとしても、塗り方まで同様にしないと同じ色には出来ないと思います。特にC1の用にメタリック塗装の場合は、塗料の中の金属粒子(何が入っているかは知りませんが・・・)の向きや密度が一致しないと、違った色調になってしまいます。あ、あと、
クルマ用(クルマに限らず金属用)のモノはプラスチックを溶かしてしまうことがあるので、プラスチック用のモノを選んだ方がいいと思います。
・・・と話が大分マニアックな方向に進んでしまいましたが、要するに
「サーフェーサーは使った方が良い」「色はピッタリ合わせられないと思った方がよい」「プラスチック用を選ぶ」ということですね。

では、実際の塗装作業に入ります。

スプレー塗装なので、手でフタを持つわけには
いきません。そこで、こんな具合に固定してやります。
パネルを固定するネジ穴に焼き鳥の串(!?)を挿すんです。

まあ、モノは何でも良いんですが、何か棒のようなモノで手許からある程度の距離を確保した方が作業しやすいと思います。後は、スプレー塗装=空気を吹き付けることになりますので、しっかり固定しないとパーツが吹き飛んでしまいます(^^;)

サーフェーサーを吹き終わった状態です。上にも書きましたが砥粉(とのこ)の様なもの
なので、この時点では艶が全然ありません。本当はここで傷を埋めるためにサンドペーパー
でならす作業&サーファーサー吹きを繰り返すのですが、今回はそこまで厳密なモノでは
ないのでそのまま塗装に入ります。なお、裏側は塗装しないので右の写真のような状態で
OKです。変に裏側に塗料が付くと、熱で溶けたりとかチップに付着したりとか、あまり良い
ことがありそうもないので(^^;)

なお、サーフェーサーに限った話ではないのですが、スプレー塗装の際には以下の点に十分注意してください。

1.換気
塗料の用材の種類にもよりますが、これ忘れるとラリっちゃいます(^^;) しかもモノによっては引火して発火したりもするので、十二分な注意が必要です。詳しくはスプレー缶の注意書きを読みましょうね〜

2.塗料の飛散
スプレーは意外なほど遠くまで塗料が飛んでいきます。変なところに塗料を付けてしまうとなかなか落ちません。溶剤を使えば何とかなる部分もありますが、使えないところもありますからね。床や壁に新聞紙を敷き詰めるとか、屋外で塗装するとか、段ボール箱を横倒しにしてそこに向けてスプレーする(こういう機能の塗装ブースのような商品もありますけどね)とか環境によって対策をしてください。なお、当然(焼き鳥の串を持った方の)自分の手にも塗料が掛かるので、‘み’は手にビニール袋をかぶせた状態で串を持つようにしています。ツメに付いたらなかなか落ちませんからね。 あ、お風呂で塗装という手もあるんですが、湿度面(下で記載)で余りお勧めは出来ません。

3.ホコリ
塗装中や乾燥中にホコリが付いてしまうと、そのままの形で塗装面に残ります・・・ 特に虫を取り込んでしまうと、見事な極小レリーフが完成します(T_T) やってしまった場合は溶剤やサンドペーパーを駆使して塗幕を一度剥がすか、見なかったことにして我慢するしかありません(^^;) 対策としては、「塗装前に霧吹きでホコリを落としておく」なんてことを聞いたことがありますが、これも湿度面でお勧めはしません。まあ、屋内なら部屋を綺麗に掃除しておくことですかねぇ お風呂はホコリが少ないので良いように思えるんですが・・・
 

4.湿度
というより、正確には結露です。結露って冷たい飲み物を入れたコップの表面に水滴が付くアレですが、スプレー塗装を行う場合、スプレー缶の中の高圧状態の塗料を広い空間にガスの力で飛散させるため、急な減圧が起こることになります。減圧されれば当然温度が下がり、冷たい状態でパーツに塗料が吹き付けられることになります。要するに色を付けると同時にパーツを冷やしていることになるのです。で、湿度が高いと簡単にパーツに結露が発生します。この辺は中学校で習ったような・・・飽和水蒸気量とか、その辺の理屈ですね。で、塗装したパーツに水滴が付くと、塗料の乾燥が均一に進まなくなり、塗幕がボコボコの梨地になってしまいます。今回のフタは元々表面がつるつるではなく、塗装後も艶を求めないでしょうから、多少結露してもそんなに影響は無いでしょうが、酷いときは目も当てられなくなりますので、やはり注意は必要です。

5.薄く何度も塗る
これもスプレー缶に書いてあると思いますが、塗装は薄く何度も塗り重ねるようにします。塗料の色(正確には隠蔽力:下の色を隠す力。一般的に濃い色や濁った色の方が強い。グレーやシルバーは強い方の典型。逆に弱いのは白・黄・赤など。)に因りますが、最低でも2回は塗りましょう。その際のパーツとスプレーの距離は大体20〜30cmとか言われていますが、個人的にはもう少し近い方が綺麗に仕上がると思います(メーカーによって塗料の濃さやガス圧が結構違うので、はっきりと距離は特定出来ません)。厳密に言うと、「薄く何度も」とは言ったモノの、「艶」を意識するならばある程度の厚さまで吹いてしまって塗料がたれ始める直前でストップするのがベストなんですけどね。まあ、たれてしまっては後の祭りで、虫のレリーフと同じように対応せざるを得なくなりますので、「過ぎたるは及ばざる画が如し」の精神で薄く何度も塗り重ねて下さい。特に薄い色はなかなか色がのってこないのでついつい厚塗りになりがちですが、意識的に薄く塗る心がけが必要です。イメージとしては、「塗る」よりも「色を乗せる」と言う方が近いと思います。この際、色がのりにくい角や奥まったところ(フタの場合は側面の淵の辺り)から乗せていくと綺麗に仕上がります。スプレーのボタンもずーーーーーっと押し続けずに、何度かに分けるようにした方がいいでしょうね。なお、吹き始めと吹き終わりはパーツに塗料が掛からない状態にしましょう。塗料のでっかい粒(水滴)が飛んでまだら模様になっちゃうことがありますので(^^;)

6.乾燥
これは十分に時間を取ってください。前回の塗装面が乾いていないうちに塗り重ねると、いつまで経っても乾かない末期的な状況になります。表面は乾いてるんだけど押すと指紋が付くような状態っていうと分かり易いですかね。気温や湿度、塗幕の厚みにも左右されますが、‘み’は一度塗ったら半日〜1日はインターバルを取るようにしています。まあ、長いに越したことはないです。ドライヤーや食器洗い機で強制乾燥させることも出来るんですが、無茶をすると塗幕が泡を吹いたようにボコボコになったり、プラパーツが溶けたりしますので止めた方がいいですよ〜(^^;)

ここまで色々とマニアックなネタを書き連ねましたが、実際には今回のフタ程度の塗装であればそんなに神経質になる必要は無いと思います。相反する要素もありますし、全ては守れないと思いますしね。勿論、作業に当たって知識としては知っておいて損はないと思いますけどね。もし心配なら、一度似たようなモノで練習というかテストをしてみると大分コツが掴めるかと思います。習うより慣れろですかねぇ(^o^)

そんな訳で塗装が終わったフタ。チョイ失敗(^^;)
どちらかというと「銀」の塗装は難しい部類ですね。
本当は銀の前に白とかを一度塗装して銀の発色を
良くするんですが、今回はパスしてます(^^;)
乾燥が終わったのでC1の上に置いてみると・・・うーん、明らかに
色が違う(^^;) ある程度は想定していましたがココまでとは・・・
C1の方が青み掛かったシルバーですね。こんな微妙な色味のスプレーは
まずないでしょうから(昔バッテリーの色に合わせたスプレーを見たことが
あるような気もしますが・・・)、やはりピッタリ色を合わせようとしたら、
調色してエアブラシ塗装しかないでしょうね。

色が完璧には合いませんでしたが、デフォルトのままより明らかに目立たなくなっているので良しとしましょうかね(^^;) この後で透明なクリアー塗料を塗装して塗膜を保護したりすることもあるんですが、今回はフタの質感(色味はともかくとして)がかなりC1本体に近かったので敢えてクリアー塗装は行っていません。クリアー使うと明らかに質感が変わっちゃいますからね。   (2002.11.07記載)