【RX62 NADESICO搭載】

1.ハード編  (2005.01.04)

前々からENX-17=YUZUより大幅に画質が向上していると言われているMPEGボード、ENX-18=NADESICOが気になっていました。RX世代はYUZUが搭載されていましたので、RZ世代に使われたものですね。エンコードチップはYUZUと同じもののようですが、3次元Y/C分離とゴーストリダクション機能があり、文字部分などは明らかに画質が違うとのこと。ヤフオクで狙っていたんですが、何故かYUZUに比べて出物が少なく、価格も4〜5万という随分と高値で取引されていたので我慢・・・  が、12月の頭に新品32800円・音声ケーブル付なんていう出品があったので飛びついてしまいました(^^;)
まあ、RAシリーズに搭載されているENX-30=AYAMEやENX-33=OLIVEも気にはなるんですが、こっちは「Do VAIO」を使わないといけない可能性がある上、相場もまだ高いので、ちょっと試してみるって訳には行かないですしねぇ・・・

ってことでめでたくGETしたNADESICO。
高画質機能搭載のサブボード。

NADESICOにはみんなD-A変換サブボード用のスロットがあるようです。YUZUはスロットのあるものとないものがありましたけどね。ちなみに、NADESICOは他にもサブボードを積んでいる分、明らかにYUZUよりも重くなっています。実測したらこんな感じでした。

ボード YUZU NADESICO
重量 約145g 約203g

共にサブボードなしでの計測です。直接問題になるようなことはないでしょうが、AGPスロットに重いグラボを挿していたりすると、M/Bのたわみの原因になったりするかも・・・ いずれにしてもしっかり固定した方がいいと思います。

YUZUとNADESICOのツーショット。

ボードの色が違うと結構印象が変わりますね。まあ、普段は見えない部分ですが(^^;) ボードのサイズは写真で分かるようにほぼ同じ(高さ約11cm、奥行き約17.5cm)です。ただ、高さが若干違います。NADESICOの方がサブボードの分厚くなっています(正確に言うと厚い部分が広くなったってことでしょうか)。PCIスロットが一杯の人はちょっと気にしておいた方がいいかも知れません。まあ、YUZUもサブボードを積めば同じようなものになるかもしれませんけどね。

その他各部の比較です。

それぞれ向きが違うのはご愛嬌(^_^;)
チューナーはNADESICOからSONY製に変わっているとのこと。画質向上・・・に寄与して欲しいものですね。YUZUではオーディオコネクタが何故か2系統あったんですが、NADESICOからは1つになっています。YANさんの所の情報によると、ピンアサインはYUZUと変更がないようです。
印象としては、YUZUはまだまだ作りこめる余地があるプレーンなタイプ。NADESICOは機能やパーツを追加した強化バージョンって印象ですね。

ちなみに物理的な交換は
〜オーディオとIEEEのコネクタをYUZUから外す〜YUZUをM/Bから外す〜NADESICOを挿す〜オーディオとIEEEコネクタをNADESICOに挿す〜
だけで完了します。ものの5分で完了する程度の作業で、とってもイージーです。実はこの作業でミスって左スピーカーから音が出なかったなんていうトラブルがあったんですが、単にオーディオコネクタのうちの1本が外れていただけでした(^^;)
あ、YUZUはM/B交換時に安定動作させる為に一番上のPCIスロットに挿していましたので、今回はこれと差し替える形にしています。最近、typeXを始めとして複数(もしくは単一の)ボードで複数チャンネルを録画するのが流行っているので、PCIはまだ空きがあるRX62改を見ていて・・・一瞬YUZU&NADESICOツインボードなんていう誘惑に駆られたんですが、どう考えても自殺行為なのでパスしました(^^;)



2.画質検証  (2005.03.13)

と言うわけで画質を比べてみました。随分時間が空いてしまいましたが、ちょうどMPEGボードの換装が年末年始にかかってしまい、都合のいいサンプルが確保できなかったからなんですよねぇ・・・
とは言ったものの、「画質」って主観的な部分が大きいので(一応サンプルは上げようと思いますが)‘み’の感覚レベルでのお話になりますけどね。‘み’の家は幸いなことに結構景色がいい=見通しがよく、電波状態も悪くないので、ゴーストは殆ど気にならないんですが、GigaでTVを見たりした時の率直な印象としては、「ん、なんかキレイかも」って感じでしたから、十分期待できます。
今回用意したものはYUZU・NADESICO双方でTV地上波をGiga標準録画し、Giga(NADESICO)で再生。似たような場面をキャプチャしてその一部(影響が出やすそうなテロップなどが入った場面)を切り出したものです。TV放送のキャプそのままって言うのはちょっと・・・(^_^;) 本当は「YUZU録画のYUZU再生」とも比べたかったんですが、残念ながらそこまで気が回りませんでしたので、そのサンプルはありません。
で、これが実際の画像。スゴ録ネタの時にも書いたんですが、動画の静止画像キャプなんでどこまで伝わるか・・・

【YUZU】 【NADESICO】
YUZUでは「抽せん会」の文字の右側にゴーストが見られますが、NADESICO側では
ほとんどそれが見えません。画像が完全に同一ではないので雰囲気だけでも。
明るさが違っているので比べにくいですが、「部」の文字の明るい色の部分と影の部分の
境界などの滲みに差が出ているのが分かります。
これは完全に同じ場面。文字の滲み(というよりYUZUは『かすれ』ているようにも見えますね)
具合が全然違います。「ホームページ」とか「1.20」とか、YUZUはぼろぼろですね・・・

どうでしょ? 特に一番下の白地のにオレンジの文字が入っているサンプルでは、文字のつぶれ具合なんかが明確に違うのが分かるかと思います。ソースも同じCM(某携帯電話のCMですが・・・)なので、この違いはMPEGボードの性能差が明確に現れている部分と言って良いかと思います。他のサンプルを見ても、テロップのゴーストはYUZUではやっぱり多少気なるような気がしますが、NADESICOではこれがキレイになくなっているようにも思えます。ゴーストが目立ちにくい暗めの色の部分でも、その境界がきっちりしているのはやはりNADESICOですね。・・・という訳で、YUZUとNADESICOでは、少なくとも‘み’には明らかに画質面で差があるように思えます。ご判断はご覧になった皆さんにお任せしますが、個人的には換装した甲斐があったというものです(^_^)
ちなみに、YUZUはヤフオクにて10000円強で買われていきました(もうちょっと高値を期待していたんですが)ので、差額約23000円でのNADESICO化を行ったことになります。確かに効果は明らかですし、作業も挿し換えるだけでとっても簡単だったんですが、現時点ではGigaでなくとも市販のTVチューナ付きハードウェアエンコードボードって色々選択肢がありますから、コストパフォーマンス的には・・・微妙ですね(^^;)