【RX62 電源交換】

1.隠しダマGET!!  (2005.07.06)

CPUクーラーを変更したことで、急に電源BOXのFANの音が気になりだしました。「Cyprumがいまいちだった」→「水冷に走る」なんて思われた方もいらっしゃるかと思いますが、どう考えても現在の筐体全体で一番うるさいのは電源BOXですから、これを何とかしようってことですね。まあ、音だけでなく容量そのものもそろそろ不安になってきましたし、リリースから既に数年経過しているRXの純正電源ですから、寿命的なところもそろそろ心配だったりもしています。
ただ、RXユーザーの方はご存知のとおり、RXの純正電源はATX規格モドキの特殊タイプ(本体が特殊というよりはブラケットが特殊)なので、市販の電源を購入してさくっと入れ変えたりはできないんですよねぇ・・・

ってことで、RX(RX筐体)ユーザー垂涎の「ブツ」をGETしました。良くVAIO系のBBSなどで話題になる「RX用ATX電源ブラケット」です。ヤフオクで結構見かけますし、以前から気になっていたんですが、‘み’がGETした時にはスチールからステンレスへと素材が変更になって強度が上がったり、ネジ穴の位置を変更してより多くのATX電源に対応したりしているVer.2になっていましたので、思い切ってみました(^_^) 折角なのでヤフオクでの検索結果にリンクしておきます。ちなみに‘み’の購入価格はメール便送料込みで9,000円弱(今後のこともあると思いますので正確な価格は控えさせていただきます)。正直、単なる金属製のブラケットに電源BOX並みの費用を掛けるのには抵抗というか違和感があったんですが、どうしても‘み’は金属加工が苦手なので(^_^;) ただ、実際にブラケットが届いてみると、この違和感は雲散霧消しました!!

これが届いたブラケット本体。

後ろに見えるのが紙ベースのマニュアル。

単なる普通の板金加工品?とか思えますが、とても個人ベースで作成したとは思えないレベルの完成度。まだ実使用していないので実際の使用時にどうかは云々できませんが、ステンレスの曲げ部分やパーツエッジ部分の処理など、普通に市販されている製品と言われれば納得してしまいます。実際の使用時にはRXのサイドパネルとフレームの一部を多少加工(出っ張りを殺ぎ落とすだけ)するんですが、ペーパーベースでこの辺の作業も含めたマニュアルが添付しているので、特に悩んだり間違えたりすることはないと思います。これでRXの泣き所のひとつである電源を強化(というよりは汎用性を高めることで強化に繋がるってことですけど)し、更にチョイスする電源によっては静音化・冷却強化もできるのであれば、十分な価値があるように思います。
あ、もちろんハンドメイドなので個体差はあると思いますが、1個あたり2週間程度掛けて製作されているそうで、早々安っぽいものにもならないでしょうしね〜





2.電源GET〜!  
(2005.07.11)

実際にRXに搭載するATX電源ですが、現時点で特に電源容量に不安があるわけでもないので、そこそこの容量でそこそこ安くて結構静かな奴を選ぼうかと。本当は電源容量って電圧別にちゃんと見るべきなんですが、文系の‘み’にはちょっと荷が重いので、まあ、純正電源よりスペックが落ちることはないだろうということで、条件に合う電源をピックアップしました。容量的には400〜450Wクラスならいいだろうかと目星をつけて・・・
まずはEVER GREENSilent King 3。名前のとおりの静かさ&安さが売りの電源なんですが、どうもWEB上の評判を見ると「安かろう悪かろう」的なニュアンスが見て取れたので、取りあえず候補としてキープ。他には岡谷エレクロトロニクスの「音無しぃ」も気になるところ。Silent Kingより値は張りますが、本体にFANコントロール機能を持ち、14cmの大型FANを備えたタイプです。ちょうど6月上旬に最新バージョンのR3シリーズがリリースされ、 タイミング的にもいい感じ・・・ですが、リリース直後のパーツは評判がわからなかったり不具合が出る可能性もあるので、旧バージョンのR2も視野に入れたいところ。
・・・なんて思っていたら、PC SuccessのWEB通販のタイムセールで、「音無しぃR3」の450W品「OEC-R3-450W14F」が数量限定10個で安売りされているじゃないですか!! ・・・後先を考えずに飛びついてしまいました(^_^;) 6月上旬時点での実勢価格が大体9,500〜10,000円のところ8,100円ですから、結構割安感があります。まあ、送料500円は上乗せされるんですが、これは通販で買う以上どこでも同じようなものですからね〜

なお、気なるサイズですが、多分・・・入るのではないかと・・・ RX純正電源は(筐体に取り付けた状態で)ラフに測ったところ、ATX電源規格よりやや小さいようですが、音無しぃは逆にやや大きくなっています。筐体後ろから見たサイズを並べてみるとこんな感じです。

【RX純正】
縦15cm、横8.6cm、奥行13.8cm

【ATX規格】
縦15cm、横8.6cm、奥行14cm

【音無しぃ】
縦15cm、横8.6cm、奥行15.8cm



ちょっと気になる数字なんですが・・・ RX純正電源を装着した状態で、筐体内のクリアランスは上下方向に約1cm(5インチドライブベイの下にあるフレームに電源をぴったりつけることで確保できそう)、左右方向にも約1cm(FDDの後ろ側とのスペースがこの程度)それぞれクリアランスが確保出来そうなので、上記ブラケットを使えば・・・多分行けるでしょう。電源ケーブルの取り回しなどで苦労しそうな気はしますが・・・ あとは現物合わせですね〜(^_^;)




3.電源組み付け  
(2005.07.15)

では、今回購入したカクシダマブラケットと音無しぃ3を組み付けにかかります。まずは音無しぃのショット。

特徴的な14cmファンの側。透明タイプなので内部構造もよく見えます。

もうひとつ特徴的なのはFAN制御つまみ。Auto-Hi-Mid-Lowの回転数設定が可能。

ATX用の市販電源なので、ケーブルがかなり長くなっています。ショート防止だと思いますが、きちんとネットで包まれています。メデューサとかゴーゴンを髣髴とさせますねぇ・・・ RXの狭い筐体では内この取り回しには結構苦労しそうな気配が・・・(^_^;)  実はあとで酷い目にあうんですが・・・

ブラケットに組み付けた状態。

ネジ4本で間単に固定できます。

物によってはブラケットの加工なども必要なようですが、音無しぃ3については問題なくフィットしました。ということで、いよいよRX本体へ・・・

サイドパネルを外したRXの図。

位置関係がポイントなんですが・・・

ここで一作業。ATX電源はサイズがデカイので、ブラケットを使用しても、多少RX側で加工が発生します。詳しくはブラケット添付のマニュアルに記載されているので割愛しますが、サイドパネルにある突起をひとつ、RXシャシー側にある突起をひとつ、それぞれ切り取ってやります。といっても特別な工具が必要なわけでもなく、ペンチで挟んでクネクネと曲げる程度で、ものの5分もあればOKです。あ、勿論この突起を切り取ってもちゃんと筐体の蓋はできますのでご安心を。
大まかな手順としては、
〜サイドパネルを外す〜上記パネル・筐体加工〜トップパネル(天板)を外す〜電源ユニットを固定しているネジを1本外す〜電源ユニットをワンタッチで外す〜M/Bや各種ドライブへの電源ケーブルを抜く〜って感じでただ外していくだけなので特に難しいところはありません。最後に抜くケーブルはM/Bメインの20pinやP4用の「田」の字型の4pin、FDD用電源、ケースFAN用の3pinケーブル、HDDや光学ドライブ用の4pin電源ケーブルなどですね。ちなみにトップパネルを外したのは、光学ドライブへの4pin電源を外せないためだけだったりします。なお、M/Bへ繋がっている各ケーブルを抜くためには、HDDシャドウベイも外さないと厳しいかも知れません。ケーブルを抜くのと電源BOXを外すのは、ケーブルの繋ぎ方等によって適宜順番を入れ替えればOKですね。

で、後は逆の手順で音無しぃ3のケーブルをM/Bやドライブのコネクタに挿していきます。M/Bのメイン用のコネクタは20pinでも24pinでも対応しています。変換ケーブルをかませるのではなく、コネクタが20+4に分かれるようになっています。変換ケーブルがないとはいえ、上記のようにケーブルそのものが長いので、ケース内の取り回しやどのケーブルをどのドライブに繋ぐかよく考えながらの作業になります。普通に考えて電源BOXの裏側にあるコネクタに挿さなければならないものは先に挿し、ドライブ類は後でしょうかね・・・ あ、ケースFAN用の3pinケーブルは音無しぃ3にはありません(電源本体がコントロールしている??)ので、M/B側のコネクタが空くことになります。今回‘み’はHDD用に増設していたFANをこれに繋いでいます(回転数をモニタリングできますし)。

と、
ここまで来て大問題が!!

メデューサの髪の毛にやられました・・・

要するに・・・音無しぃ3から生えている大量の電源ケーブルが、ちょうどFDDの後端に干渉するんです! 電源BOX本体とFDDユニット後単とは当初の想定どおり多少のクリアランスがあるんですが、電源ケーブルの生え際がちょうどFDDの真後ろに来る為、どうにも回避できません。もう少し下方からケーブルが生えていれば多分問題なく収まったと思いますが、ケーブルの取り回し云々のレベルではありません。完全にぶつかります・・・

ってことで多少悩んだんですが、ここは
思い切ってFDDを外すことにしました。はっきり言ってほとんど使用機会はありませんし、FDDから起動するようなことがあれば外付けの純正FDD「PCGA-UFD5」を使えば十分かと・・・ 一応BIOS設定(M/Bは865GM2-ILS)をUSB-FDDからのBoot優先にして、UFD5をRX筐体のフロントUSBコネクタに接続すればちゃんと起動できることは確認しましたし・・・

実際に大量の電源ケーブルの取り回しはかなり困難ですから、仮にFDDとの干渉がなかったとしても、FDDのスペースがなければこのケーブルが筐体内にあふれかえっていたかもしれません。まあ、‘み’の場合はここにあるようにHDD用にFANを設置したりしていますので、これを外せばスペースが確保できないということはないようにも思いますが、筐体内スペースがなくなるということはエアフローにも良くない→熱がこもるという問題を起こしますから、仮に収まったとしても考え物かも知れません。

ってことで、FDDを外して無理矢理ケーブルを収めた状態。

こうなるとヘビ花火(うんこ花火!?)のようにも・・・(^_^;)
筐体後ろからのショット。

無理矢理手(デジカメ)を壁と筐体の間に入れてシャッター押したので白トビしてますが(^_^;)

やはり音無しぃ3の奥行をなめていましたねぇ・・・ 本体のサイズに気を取られてケーブルの基部にまで頭が回りませんでしたよ・・・
なお、ケーブル取り回しの都合上、FDDの空間を有効に使っているんですが、HDD用につけた小さいFANがこれを巻き込む可能性があったため、これを機に取り外してしまっています。まあ、もともと気休め程度の効果しかありませんでしたからね(^_^;)

FDD干渉の話が中心になってしまいましたが、設置についてはこれ以外に特に問題はありません。ブラケットも本当に良くできていて、純正のようにワンタッチで外せるような機構こそついていませんが、筐体に斜めに差し込むようなイメージでしっかり電源を固定してくれています。電源交換を考えていて金属加工が苦手な方、正直言ってかなりお勧めのアイテムです。交換する電源はよ〜く吟味しないと‘み’のようなことになりますが・・・(^_^;)




4.使用感  
(2005.07.18)

さて、実際に電源を交換した後の使用感ですが、まず電源容量に関しては純正で特に問題があるわけではなかったので、取り立ててトピックはありません。ここでは特に温度と音についてコメントを・・・

まずは音。これは効果絶大です。‘み’は当初Auto設定で使用してみたんですが、どうにも一向に回転数が上がる気配がないので、現在はHiで常用しています。Auto時(多分Mid回転になっています)ははっきり言って本当に静穏そのもの。Lowにしたらほぼ無音といってもいいかもしれません。Hiにした場合はFANの音は認識できますが、それでもHDDのシーク音の方が気になるレベルです。これについては主観的な部分もありますし、一概には言えませんが、変な低音や高音のノイズもなく、
「本当に静かになったなぁ ここまで変わるんだ!!」と思えるほど。FANの音に閉口している方、はっきり言って効果絶大ですよ〜!!

で、静かになった分筐体温度が上がっては意味がないんですが、上と同じような条件で測定してみると・・・

*ケースFANは上記のようにHDD用の小型FANをモニタしています。

純正電源時に比べて数℃上昇しているように思えます。筐体の後ろ側に手を当ててみると明らかに風量が落ちていますし、電源BOXを触ってみるとかなり暖かく〜熱く(触れないレベルではない)なっているので、いくらFANが大きくなったとはいえ、やはり冷却能力は多少落ちているように思います。

ちなみに高付加(MPEGエンコなど、CPUパワー全開の状態)時の状態はこんな感じ。

純正電源&高付加時のデータを取っていない(とり忘れ・・・)たのでこれもアバウトですが、何度か測ってみた感じではCPU温度が大体こんな範囲に収まっているので、まあ許容範囲かとは思います。これから真夏に向けていよいよヤバイようであれば、別の電源に再度感換装&FDD再装着or筐体上部にFANを設置する上方排気システム!?とかを検討しないと駄目かも・・・

まあ、色々と問題を抱えていますが、ブラケットは非常に効果的ですし、音無しぃ3も本当に静かなので、もう少し様子を見ようかと思います。