【2011鈴鹿 F1 日本GP観戦記 その9

1.ヘアピンへ

FP3観戦後、午後の予選をどこで観戦しようか悩んだ挙句、去年FP2を観戦したヘアピンへ向かいました。ヘアピンもカメラマンで混雑するのは分かっていたので、決勝日に行くのは避けようと思い、ここで見るしかないなと。

GPスクウェア側は混雑するのが分かっているので、ダンロップ&ホームストレートの下のトンネルを潜らずに、西コース側からデグナーの外を回って西ストレートゲートから再度コース内に入りました。去年もここは歩いているんですが、相変わらず西コースの内側はハイキングのような雰囲気なんですよね(^_^;)

軽い山登りのような場所もあったり。
トンネルもあったりしますしね(^_^;)

今年も参加しませんでしたが、決勝後の西コースウォークの入り口はヘアピンと200Rの間に用意されていました。他にバックストレート側にもありましたね。

到着したヘアピンのカメラマンエリア。
ヘアピン方向を望む。

アプローチ側とクリップ側、立ち上がり側とエリアが用意され、特に立ち上がり側は最前列のスペースがカメラマンエリアになっていたんですが、当然ここは満席状態だったので、立ち上がり側の斜面最上段に陣取って予選を待つことにしたんですが・・・



2.転落事故?

ブログでも現地からのネタにしましたが、突然係りの方がやってきて、「他のカメラマンエリアの斜面で転落事故があり、人は無事だったが下の人のカメラが破損してしまった。再発しないように、斜面の部分は使用しないようにしたい。ご協力をお願いしたい。」とのこと。当初最上段(一応フラットな部分がある)と最下段はOKで、斜面部分だけNGなのかと思って注意しに来てくれたのかと思っていたんですが、実は‘み’のいた最上段もNGとのことで、移動して欲しいということでした。正直、カメラマン「エリア」でしかないチケットで、場所取り云々はありえない話なんですが、最前列に陣取っている人たちも含めて撮影したい人にとって位置取りは死活問題なんですよね・・・ まだ予選まで時間も多少ありましたし、他のポジションも確保できそうだったので‘み’も含めて3〜4人が特に苦情を言うわけでもなく移動したんですが、Cスタンドのカメラマンエリアのように丸太で段を作るとか、何かしら対策はして欲しかったところですね。

とは言え、係りの方の言い方も本当に申し訳なさそうでしたし、あくまでも「ご協力を」というスタンスだったので、この辺りは流石だなと。金曜日のBスタンドでの望遠レンズNGの注意をされた時にも感じたんですが、鈴鹿サーキットの運営側としてやるべきことはきちんとやり、言うべきことはきちんと言う、お願いすることはお願いすると、しっかりとやるべきことお願いすることが明確にされていて、今思えばベストな対応なんでしょうね。
勿論その時点では良い気はしないんですが・・・(^_^;)

ホスピタリティというかそういうものが町ぐるみで分かっていて、それを実行しようとしているのが色々な場面で感じ取れたんですよね。

セッション終了後にスタンドのゴミ掃除をしてくれていた人は、どう見てもF1なんかに興味のなさそうな地元のおばあさん達に見えました。
まあ、そもそもゴミ自体がちゃんと捨てられているものが大半でしたし。

交通機関や駅で乗り場などの案内をしてくれる人も親切で、仕事だからとか事故を起こさないようにとかは勿論あるんでしょうが、お客さんの立場に立って切符のない人はこちら、ある人はこちらに・・・とか案内をしてくれているように思えました。

コースマーシャルさんたちが、その日のセッションの始まる前、スタンドに向けて挨拶し、「サーキットに来てくれてありがとうございます。精一杯迅速な処理をしますので、楽しんで行ってください。」と挨拶してくれました。
鈴鹿のマーシャルは世界一。こんなところにも現れていますよね。

サーキットのスタッフの人にもちょっと関係なさそうな質問をしてしまったことがあったんですが、親切丁寧に確認して回答してくれたりもしました。

日曜日に予選結果の紙を貰おうとパンフレットを鞄から引っ張り出そうと難儀していたら、売り子さんが直ぐにそれを見て予選結果を手渡ししてくれました。

決勝の終わったあと、遊園地側のスタッフさんが整列してフラッグを振って「ありがとうございました」と見送ってくれました。


今思い出しながら書いているんですが、他にも観客の側に立った対応と思われるものが非常に多く、ある意味過酷でお金も掛かる、見る側にとっても大変な側面のあるレース観戦を少しでも快適に過ごして貰いたいというような想いが随所に感じられたんですよね。

勿論、この辺は見る側も心得たもので、カメラマンエリアではちゃんと譲り合ったり声を掛け合ったりしていましたし、100%ではないんでしょうが運営する側の親切に胡坐をかくようなまねをしているようには見えませんでした。

なんかF1を軸にして何万人や何十万人の良いコミュニティが出来ているんだなぁと改めて思えたなと。


今年は東日本大震災からの復興が強く謳われていましたし、ベッテルのヘルメットには日の丸をベースにした「絆」が記されていてちょっと感動的だとすら思いましたが、その辺も後押ししているのかもしれませんね。
ドライバーが良く「日本のファンは礼儀正しい」とかコメントすることがありますが、鈴鹿のホスピタリティがこれを後押ししているのは間違いないのかなと。良い意味での相乗効果が生まれているんでしょうね。

まあ、どうしてもこの手の話になると、反面教師的に2007年と2008年の富士を思い出してしまうんですけどね・・・


さて、話が逸れましたが・・・


‘み’は結局当初のヘアピン立ち上がり側からヘアピンのクリップ側のエリアに移動しました。

その時の様子。

ここも結構傾斜は急で、滑っている人も多かったですけどね(^_^;)
ここからの眺めはこんな感じ。

クリップ側なのでヘアピン丸見えです。

比較的上段に陣取れたので、フェンスも一切コースに掛からず、車速も十分に落ちる上マシンとの距離も近く、‘み’のように装備も腕も貧弱なカメラマンにはぴったりの撮影エリアだったりするんですよね〜(^_^;)      (2011.12.25記載)


その10につづく