【R60 パワーアップ編 その6】
さてさて、久しぶりにまともなパワーアップにかかりましょう。今回は唯一の空きPCIスロット
にATA100ボードを増設 したいと思います。もちろんボードだけでは全く無意味なので、
合わせて3台目の内蔵HDDも増設 してみます。
R60の場合、HDDは基本的に‘もともとのドライブ1台+増設1台=2台’しか入らない
のですが、筐体の内部スペースを有効に活用すればあと2台(or3台?)は増設できそう
です。私のように狭い環境でR60使用している場合には、やはり安易に外付けには走り
たく無いですしね。
1.ATAボード or SCSIボード?
実はATAボードではなくSCSIボードの増設も考えたのです。これなら内部にHDD
も増設出来ますし、外付けで別のデバイスも増設できますから。ただ、今回のHDD増設の
目的として、‘HD大容量化’があったのです。やはりギガ単位の映像ファイルなんかを容量
を気にせず操作したいと考えていたので、30G増設だけではちょっと心許ない感じがして
いたんですよね。ここでSCSI接続のHDDはと言えば、‘安定性は高いが高価’ですから、
ここはIDE接続の大容量HDDを増設できるようにATAボードを増設する事にしました。
SCSI外付機器は必要ならPC(SCSI)カードからでも接続できますから。
で、今回選んだのがPROMISEのATA100ボード‘Ultra100’です。
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〔外箱〕 | 〔ボード表〕 | 〔ボード裏〕 | ||
20世紀末から21世紀初頭の実売価格は5000円程度です。ボードの他にも日本語のインストール ガイド・インストール用FD・2ドライブ用80線ATAケーブル・英語マニュアル等が同梱されています。 |
このボードにはBIOSがオンボードされているので、このボードに接続されたHDDから
Windowsを起動する事も出来ます。
2.ATAボード増設
実際の増設ですが、作業そのものは至って簡単です。邪魔臭い電源BOXもそのままで
OKですし、VAIOのマニュアルと上記日本語インストールガイドを使用すればあっさり作業
は終了です。敢えて気をつける点を挙げるならば、いつものように作業スペースが狭い事・
奥までしっかり差し込む事くらいでしょうか。特に上下のボードとの空間が狭いので、変に
力を入れるとRシリーズの最大の特徴であるMPEGボードを昇天させてしまう恐れが・・・
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唯一のPCI空きスロットです。上側は標準のグラフィックボード、下がMPEGボード (のはず)です。ご覧のようにあまり空間がありません。でも、もう一つくらい空き スロット欲しいですよねえ。 |
ボードとケーブル増設後の図。やはり結構狭いですね。ちなみに40ピン空き コネクタが見えますが、こちらはセカンダリコネクタです。この時点では未使用 です(いずれ使用する事になりますが、それはまた別の機会に・・・)。 |
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なお、このATAボードの右上にはHDDアクセスランプ用のLED接続ピンが用意されて
います。今回は完全に忘れ去っていた為、LEDは接続していません・・・ なお、ATA
ボードにLEDはセットされていませんので、別途購入する必要があります。
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ボード右上部のLED接続コネクタです。ちょっと見難いかと思いますので、 拡大写真参照してください。 |
最後に一つ情報です。このATAボード、外箱の裏に‘128GBまでのHDD増設が出来
ます’みたいな事が英語で書いてあるのですが、既に150GBくらいまで接続して使用され
ている方がいらっしゃいますので、128GB以上でも何とかなるようです。まあ、このような
場合、保証は当然されないのでしょうが・・・
ここの部分ですが、箱の裏には「単体で128GB」とも「合計128GB」とも書いていなかった
ため、当時は「合計128GB以上でもOK」と思っていたのですが(150GB・・・の下りも
そう思って書いています。当時は150GBなんてHDD無かったですからねぇ)、137GB以上
の「BIGDRIVE規格」等が実用化されている今思えば、これは明らかに「単体で128GBまで」
という意味ですね。某常連さんからこの点についてご指摘を頂き、‘み’も含めて誤解の
ないように加筆させていただきました。某常連さん、ありがとうございましたm(_ _)m
なお、この常連さんはRシリーズの筐体に2.5インチHDDを増設されています。その写真を
頂戴いたしましたので、ここで紹介させていただきますね。
3.HDD増設
では、ATAボードに3台目の内蔵HDDを増設してみましょう。今回チョイスしたのは
Maxtorの96147H6です。UltraATA100対応・回転数5400rpm・シークタイム9ms
で容量61.4GBというスペックです。2000年12月にバルクで税抜23900円でした。
(ビックカメラで購入したのでポイント還元で実質10%オフですけどね)
これをどこに押し込むかというと、R60の筐体を空けて一番空間が目立つ場所・・・ そう、
FDDの下です。ここにステー等を使って吊り下げてしまいます。と言っても専用の増設
ユニットなどはあるはずも無いので、適当なものをパーツコーナーでGETしましょう。今回は
もともと空きスペースだったところに無理矢理HDDを押し込むので、冷却の心配がありま
す。そこで、比較的熱の逃げやすいアルミ製かつ静音冷却ファンの付いたモノにしました。
ファン付きと言う事もあって、結構割高で3000円強程度だったと思います。
で、この増設ユニットにHDDを固定し、ユニット付属のアルミステー(本来はユニット同士を
上下に重ねて設置する時の接続用板)を使用してFDDからぶら下げます。FDDとの接点
部分は‘もともとのFDD固定ネジ’で、FDDとステーを一緒に固定するようにしました(左
右とも)。これだけでも思っていたよりもずっとしっかり固定できました。が、なにぶんHDD
は下手な車のエンジン並にブン回りますので、これに関してはしっかりしているのに越した
事は無いでしょう。そこで、ATAボードを増設した際に外したL字型のPCIスロットカバーを
ちょっと加工し、R60の前面グリル?(プラスチックの前面パネルを外すと見える、金属製
のハニカムメッシュ部)と増設ユニットとを接続&固定してやります。
この辺り文章ばかりで分かり難いかと思います・・・m(__)m 実は既に増設済で、増設中の
写真が無いんですよ・・・ 取り敢えず増設後の写真です。
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〔全体図〕 | 〔増設部分(俯瞰)〕 | 〔FDDとの接続部〕 | 〔PCIストットカバー接続部〕 | ||||
上の写真X4のようにR60内部に収まりました。なお、拡大写真にはコメントを少々入れてあります。 どうも見た感じだと、もう一台HDDを縦に入れられそうです。それ以上は厳しいかなあ・・・ |
ATAボードとの接続も付属の80線ケーブルで済ませてしまいます。今回はプライマリ・
マスタに接続しますので、HDDのジャンパピンもそのように設定します。
さて、物理的な増設はこれでいいとして、電源を接続しなければいけませんね。特に今回
はファンまでついていますから。
これは簡単です。もともとの電源コードがまだ残っていましたので、ここに市販の電源コード
延長ケーブルや分岐ケーブル等(長さやピンの種類など沢山ありますが、高くても数百円
程度です)を接続し、HDDの4ピンコネクタと、ファンの3ピンコネクタに挿してやるだけで
す。今回は‘4ピンを4ピンX1+3ピンX1に分岐する’ケーブルを使用しています。
後は前回同様、HDDをフォーマットしてやれば増設作業は終了です(フォーマットにはまた
またDiskFormatterを使用しています)。
4.その後
実はこの増設そのものは20世紀中に終了していまして、既に2ヶ月近く使用しています。
‘縦にHDDをぶら下げているけど大丈夫かな?’とか、‘熱暴走とかしないよねえ’とか、
不安な点は結構あったんですが、今のところ特に問題は発生していません。ギガポケ録画
もOKです。
なお、今回はベンチマーク取っていません。というか、この61.4GHDDですが、直ぐに
起動ドライブに変更してしまうのです(実は既に変更済)。ベンチマークやHDDアクセス
ランプはその時のお楽しみということですね。参考までにこの時点でのR60内部のIDE
デバイスの接続状況は以下のようになってます。相変わらず増設用の5インチベイは空い
たままです。
マザーボード | ATAボード | ||||||
プライマリ | セカンダリ | プライマリ | セカンダリ | ||||
マスター | スレーブ | マスター | スレーブ | マスター | スレーブ | マスター | スレーブ |
標準HDD | 増設HDD | DVD/CD−RWドライブ | 空き | 増設HDD | 空き | 空き | 空き |
Seagate | IBM | RICOH | − | Maxtor | − | − | − |
13GB | 30GB | DVD・CD−RWコンボ | − | 61GB | − | − | − |