【DVX-500 ドライブ交換】

 

1.調子が悪いんだけど・・・

Giga録画ファイルをTV出力したりするために、ネットワークマルチメディアプレーヤー、長瀬産業DVX-500ここで紹介しているように随分可愛がって来ましたが、昨年の年末、悲劇が・・・
このDVX-500に使われているDVD-ROMドライブはLiteOnの「DTD-166S」で、WEB上で見た感じでは駆動系が弱いらしく、トレイが出てこなくなるトラブルが結構出始めているようです。他にもDVDメディア使用時の爆音なんかが結構吊るし上げられているんですが‘み’はメディアを使用する機会が少なかったこともあり、こっちはそんなに気にしていなかったんですよね。
が・・・(T_T)
このDVX-500、特にスゴ録 RDR-HX8購入以降は、めっきりGigaファイル再生の機会が減り、嫁さんがBGM的にCDをかけることが多くなっていたんです。で、先日・・・嫁さんが「調子が悪い。蓋が開かない」との賜りました。もともとそんなに安定したデバイスではないので、またフリーズしたかぐらいに思って(固まった時にはリモコンのResetボタンを押すか、電源を長押しするか、或いはコンセントを抜くか・・・までやればたいてい復旧してました)現物を見ると・・・
明らかにコレまでとは様子が違いました。イジェクトボタンを押してもウントモスントモ・・・ドライブの蓋がロックしてしまっているような感じだったんですが、CDは確かにドライブに入れたとのことだったので、どうやら内部で噛んでしまったような(T_T) 普段ならここで強制イジェクトすればいいんですが(実はこれが出来たとしても結局はNGだったんですが・・・)、DVX-500は本体前面に化粧ミラー状の化粧板が張られており、イジェクトホールがないんですよねぇ・・・ 
(2006.04.02)



2.取り合えず・・・

このままでは如何ともし難いため、取り合えず外側からトレイ前端に付けられている化粧板を引っ張ったりしてみましたが、びくともしません・・・ 外部からはどうにもならないようだったことに加え、DVX-500の解体写真などもWEBで見たことがあったため(最近のデジタル家電とは違い、PCのデバイスに近いような印象。事実そんな感じですし)、本体をバラし、直接ドライブから詰まったメディアを引き抜いてみようかと・・・

ってことで解体したDVX-500

本体左右の大き目のネジ2つと、背面のネジ3つを外し、上側のコの字型のペラペラなカバーを斜め後ろに引き上げる(手前の化粧板に刺さる感じになっています)ような感じで抜けば、この状態になります。
折角なのでその他の部分も撮影しておきました。

デコードチップ周り
光学ドライブの付け根辺り

なんか筐体内部が全体的にスカスカでボッたくられているような気すらしますが・・・(^_^;)
ここからドライブを固定しているネジを外し(確か4ヶ所)、共に非常にPCチックな(というか同じモノでしょうが)IDEケーブルと電源ケーブルも外し、金属のテープ?も剥がせば、ドライブそのものは簡単に外せます。実際には、トレイ前端の化粧板と本体の化粧板が干渉し、そのままでは本体から完全に外せませんので、トレイを多少引き出して、トレイの化粧板を下からから上に持ち上げるような感じで外してやる必要があります。
ここまで行くと、後はトレイを引っ張り出してメディアを抜き出すだけ・・・なんですが、どうにもトレイが出てこないんですよねぇ イジェクトホール(というよりイジェクトレバーそのもの)が剥き出しになっているので、これを押せば良いはずなんですが・・・トレイそのものを引っ張ってみてもビクともしません・・・
こうなると・・・ 今思えばドライブの外側をバラせば良かったのかもしれませんが、多少隙間はあった(トレイが前に少しだけ出た状態だった)ので、そこに指を掛けて力ずくでトレイを引き出しました〜〜!!
ガリガリガリガリ!!!
という激しい音と共に、トレイとドライブの中でに斜めに挟まったCD-Rメディアが出てきました・・・ しかも・・・裏返し(T_T)
どうやら確かに166Sのトレイってメディアを置く部分が多少ルーズに出来ているようで、きっちりメディアがセットされない状態でトレイが引き込まれてしまったってことだと思いますが・・・ よりによってメディアが裏返しとは(T_T) まあ、裏だったらスタックしたってことはないと思いますが・・・ まさか・・・ねぇ・・・  (2006.04.05)



3.ドライブが・・・

で、取り合えずこんなことで救出したメディアとドライブ。メディアは多少傷がつきましたが、特に問題なく再生できるようでした。まあ、メディアはCD-Rなので再度焼けばいいだけなんですけどね。で、問題なのはドライブ。トレイを無理矢理引き出したため、内部のギアやバーなんかの位置関係が狂ってしまったようで、結構な時間を掛けてこれを復旧。手で無事にトレイが動作するレベルまで復旧させました。ドライブを解体したりそのトレイを交換したりしたことが無い‘み’的にはしてやったりだったんですよね〜 で、DVX-500への組み込み前にこれに通電してチェックすべく、秘密兵器を投入。
ベアIDEドライブをUSB2.0外付けドライブに簡易に変換するアダプタDN-IDE3525」です。いざという時のために上海問屋でGETしておいたんですね。今回はこの電源ケーブルだけを使用したんですが、十分効果がありました。今はSATA対応の「EG-SATA3525」もありますので、もしもの時の為にもひとつ手許に用意しておくことをお勧めします(^_^;)

活躍してくれた「IDE-3525」。
2980円なのでかなりお買い得かと。

で、話を戻しますが・・・ ドライブのイジェクトボタンを押してみると・・・無事に動きました〜〜(^_^)  トレイがクローズされで、オープンもOK。ん、あれ・・・??
イジェクトボタンを一度しか押してないのに一度閉じたトレイが開きます・・・何十回かやって数度はちゃんと閉じたんですが、はっきりいってまともにトレイが閉じる状態ではないです(T_T)
どこか内部で干渉しているのかもしれませんが、結局この原因は特定できず・・・ このドライブを諦め、何らか別の手を考えることに・・・  (2006.04.10)



4.試行錯誤・・・

今回、死んでいるのはドライブ部分のみで、ネットワークプレーヤーとしてPC内のデータをTVに出力する機能は生きているので、最悪このままでも・・・と思ったんですが、現状メインの用途になっているCD再生が出来なくなるのはちょっと困りものだったので、やはり何らか手を打ってやることにしました。まず調べたヤフオクでの中古相場ですが、これは意外と値が下がっていなくて、8,000円程度。長瀬に修理を依頼しても同程度(更に送料も)掛かるようで、あまり気が進まないお値段だったんですよね。 今思えばドライブが死んだ状態のDVX-500を出品し、正常稼動品をGETする手もあったかもしれません。まあ、この時点での正常品も特にドライブ周りにはガタが出始める頃でしょうから、結果的にどう転んだかは分かりませんが・・・
で、後継機のDVX-600はというと、やはり値段高めの15000円前後。これはちょっともったいないのでパス・・・ ってことで、WEB上で情報を集め、ドライブ交換に踏み切ることにしました。
実はこの前段階で、手持ちのドライブを接続してみたりしていたんですよねぇ

まずは手持ちのJ11から抜き出したASUSのCD-ROMドライブ「CD-S400A」。作業的には166Sと交換しただけで比較的あっさり認識されました。が・・・やはりメーカーが違うこともあってか、すんなりとは行きませんでした。問題点はこんな感じ
・ログインメニューにドライブのアイコンが表示されない。
・自動再生設定をしていても自動再生されない。
→つまりメディア(CD-ROMドライブなのでCD-Rですが)を再生できない・・・
と思ったんですが、トレイを一度開き、クローズすると再生が始まるんですね〜 まあ、DVD系メディアも読み込めませんから、これでは使い物になりませんが(^_^;)
次に、RXを色々と弄った際に余ったVAIO純正DVD-ROMドライブ、Pioneer 「DVD-116VAR」。が、これはドライブ自体が長く、物理的に収まらないという罠が(T_T) ってことでこちらはテストすらなし。 RX62改なんかをばらせば他にもドライブはありますが、流石にそこまでする気もないので、取り合えず他社製ドライブでも認識はすることが分かっただけで良しとして、正常動作しそうなドライブの情報を集めてみたところ・・・ やはりLiteOn製のドライブが良いようで、DVD-ROMドライブ「SOHD-167T」は換装実績も見つかりました。爆音も緩和されるようで、静穏目的で換装されている方もいらっしゃるようです。マルチプラスドライブなんかもかなり値段が下がっていますから、単なるDVD-ROMドライブなら3000円そこそこでGETできますし、試してみる価値は大かと。 ってことでPC-Successで早速購入〜
他の店舗では余り見かけなくなっていたので、この先再度ドライブが逝ってしまった時のことも考え、念には念を入れて2つGETしました。まあ、この手の予備が日の目を見ることはまずないってのが相場なんですけどね〜
あ、あとこれは余談ですが、このドライブは静穏モードへの切り替えとリージョンフリー化が出来るようで、‘み’も静穏化は実施しています。RX62を一時的にバラして(筐体の上部の蓋を開けて、光学ドライブを一時的に外して167Tを繋いだだけ)の作業ですが、ここから167用のrarファイルをDLして解凍し、その中にある「167T.9S1B.patched-slow24xCD_8xDVD.exe」を適用してやれば24倍速CD-ROM&8倍速DVD-ROM再生の静穏ドライブになります。一応改造ファームへの書き換えになりますので、試される方は自己責任で(^_^;) あとリージョンフリーの方はここでは書きにくい情報なので、気になる方はWEBで検索してみてください。ちなみに‘み’がGETした167Tは、何故か(英語版だったため?)最初からリージョンがセットされていない状態でしたが・・・   (2006.04.16)



5.大手術・・・

というわけで・・・

これがGETした LiteOn 「SOHD-167T」。
購入は06年初だったんですが、05年6月モデルでした。

黒ベゼル&黒トレイモデルをチョイスしました。DVX-500は化粧板がシルバーですから、アイボリーのトレイはちょっと浮いていたんですよね。‘み’のDVX-500は比較的初期のモデルなんでアイボリーのトレイなんですが、黒いトレイのモデルもあるようです。ここは転んでもただでは起きないってことで(^_^;)

で、実際に‘み’が行った作業的はこんな感じになります。

1.167Tのトレイを出す(イジェクトホール使用)。

2.167Tのトレイ前端化粧板を外す(下から持ち上げる感じ)。

3.167Tのベゼルを外す。

ここまで作業した状態。

ここまでは特に変わったことはありません。普通にドライブの化粧板を外しただけですね。あ、DVX-500のトレイ化粧板も(両面テープで繋がっていたベゼル部分とミラー部分を)外してありますが、これは意味がなかったので後で元に戻しました(^_^;)

4.ドライブのジャンパスイッチ変更
一応何も考えずにマスター設定へにしました。これは結果オーライでした。購入した時点でのデフォルトは何故かスレーブになってましたけどね。

5.DVX-500への接続テスト
電源ケーブルとIDEケーブルを接続し、電源ON・OFFやイジェクト・再生テストなど、一通りの動作を確認し、問題が無い旨確認。ASUSのCD-ROMドライブ「CD-S400A」のような問題はありませんでした。
ベゼルを外したりする前にテストすれば良いんですが、DVX-500の電源・IDEケーブルが短く、代わりのものも無かったので、横着しちゃいました。まあ、換装実績のあるドライブですからね。

6.化粧板のセット
DVX-500のトレイ化粧板(ミラー部分も付けた状態で)を167Tのトレイにセットします。ちなみに、DVX-500に搭載されていた166Sと今回GETした167Tでは若干接合部の形状が異なるため、加工が必要になります。

三者の比較。上が167T、中央にあるシルバーの物体が
DVX-500の化粧板(裏側)、下が純正の166S。
DVX-500の化粧板と167Tの化粧板の比較。
微妙〜にフックの位置やサイズが違うんですねぇ・・・

DVX-500のトレイ化粧板(銀のヤツ)の左右フック部分を多少浅くするように削り、同中央の凸部分の位置を合わせるように一部削り落とします。更に、167Tのドライブトレイ側下部にある凹部分2箇所を数ミリ深く削りこんでやります。この辺は現物合わせですが、この3箇所加工しただけでトレイがばっちり化粧板と噛みあいます。RXの化粧板では随分苦労させられましたが、今回は結構イージーでした。カッターナイフ1本で10分程度の作業時間だったかと思います。
なお、後でドライブを固定しでトレイをオープンした状態でセットしますので、ここでは化粧板は一度外しておきます。

7.ドライブの位置合わせ
化粧板をセットして、筐体の外側にピッタリ合うようにこれを位置決めしてみると、ドライブをかなり前方に出してやる必要があることが分かります。しかも、この場合ドライブを固定するネジ穴の位置が合わなくなってしまいます。ネジ穴については、ドライブの固定位置を後ろに下げれば一部使用できそうでしたが、これをやってしまうと化粧板の位置も下がってしまい、折角加工してセットした化粧板が使用できなくなってしまうんですよねぇ・・・ 結構な厚みのスペーサーでも噛ませば両立できそうでしたが、これは随分面倒な話になるので、今回はパス。DVX-500の設置場所が居間のTVの横ってことも考慮して、外観重視で化粧板を生かし、ドライブは無理矢理固定することに・・・

8.DVX-500本体の加工
ドライブを筐体の前の方に固定する場合、筐体の何箇所かがドライブに干渉してしまいますので、これを切り飛ばしたり削ってやったりします。

加工前
拡大写真には加工するところに印を付けてあります。
加工後
拡大写真には加工したところに印を付けてあります。

筐体化粧板のこのフックと、筐体フレーム下側にあるの突起2箇所がドライブに引っかかりますから、前者はカッターで削り、後者はニッパーで切り飛ばします。これで結構前にドライブを固定できますが、ちょうどドライブの前端下部が来る位置に電源スイッチ辺りから来るケーブルの束が通っていますので、あまりグイグイドライブを押し付けるとこれが断線する恐れがあるので注意が必要です。

9.ドライブの固定

ドライブからトレイを引き出した状態でドライブを固定します。
ネジは使えないので、両面テープ&ガムテープ(^_^;)を駆使して筐体に直接固定。位置あわせを行いながら慎重に・・・ その後でトレイの化粧板を改めて設置します。
作業自体は割と簡単ですが、余りテープを厚くすると化粧板の前端上部が筐体の化粧板に干渉して蓋が閉まらなくなりますので要注意です。‘み’の場合はしばらく調整した結果、若干ドライブを前傾させるように固定してやりました。

10.IDE&電源ケーブルの接続
共に長さには余裕がありませんが、特に167Tへの接続の場合は特に問題になりません。

11.DVX-500の組み立て
解体時と同様にガワをはめ(1つ爪を切り取っていますが、特に問題なくセットできています)、ネジを5箇所止めて・・・作業完了〜〜

最終組み立て直前のDVX-500。

上の方にプラの屑が一杯見えてますが(^_^;)

ってことでドライブ換装が何とか完了しました。勿論、動作実績のあるドライブですので換装前の機能は一通り確保できているようです。トレイ開閉も問題ありませんし、CDの自動再生もOK、ログイン画面からもちゃんとドライブが認識されます。勿論今まで再生できていたDVD-Rに焼いたDVD-Videoや生MPEG、CD-Rに焼いたCDDAなどはちゃんと再生できています。ドライブの爆音については、ディスクを取り出したり停止したりした時、何故かしばらく回転音のようなものが残るのがちょっと気になりますが(ドライブの特性なのか、DVX-500搭載の影響なのかは不明)、いずれ気になる程の爆音って感じは無いですね。

作業完了時のDVX-500。黒トレイが良い感じ(^_^)
ちゃんと「LOG・・・」ってLEDが光ってますね〜


今回は必要に迫られてドライブ交換をしましたが、音程度であれば交換の必要は(‘み’的には)無いように思います。ドライブのガワごと入れ替えれば、全体としてはもう少し簡単な作業になるかも知れませんけどね。まあ、故障したときに自分で修理が可能ぐらいに思っていれば良いかも知れません。   (2006.04.22)



6. Special Thanks to・・・

最後に、今回の換装作業をするにあたって参考にさせていただいたWEBサイトを紹介させていただきます。
某の独り言 さん
いいタイトルが決まらない(;・・汗) さん
いまらんの暇つぶし さん
ありがとうございました〜〜m(__)m         (2006.04.22)