【RX62 グラボ増設】

1.チョイス

ここで「VISEO MDT201WS」を購入した話を書きましたが、購入時点では865Gチップセットでのアナログ(D-Sub15)接続で使用しています。RX62のM/Bを交換してRX62改(RX78)にした時にグラフィック機能のある865Gチップセットをチョイスしましたからね。で、今回は液晶モニタに変更したこともあり、その性能を存分に発揮すべく、当初の予定通りグラボを増設してデジタル(DVI-D)接続したいと思います。

で、グラボのチョイスですが、まず一番重要な条件として、201WSの特徴であるWSXGA+(1680×1050)表示での動作確認が取れていること。この辺は完全とは言えませんが、動作確認情報が提供されているので、この情報を元にGPU選択にかかりました。‘み’は3Dゲームやらないですから、そこそこのスペックでOKなのでコストとの兼ね合いでnVIDIAGeFORCE6200に決定。更にその中で、(これも今になってしまうと結構なネックなんですが)865GM2-ILSにはPCI-EXPRESSスロットは無いので、最近余り見かけなくなったAGP接続が大前提になっちゃうんですけどね(^_^;)
あと、これはちょっとギャンブルなんですが、出来ればFANレスがベター。電源も静音の「音無しぃ3」に換装していますし、グラボが爆音を発するのはちょっと・・・(^_^;) ただ、R系VAIOの心臓部でもあるMPEGボード(特にENX-17)は熱に弱いような話が結構聞かれますし、‘み’のENX-18はM/B交換時のトラブル対応で最上段のPCIスロットに挿さっていますので、グラボを挿すAGPスロットと隣接してしまうんですよね。まあ、特に冬場はあまり気にしなくてもOKでしょうし(グラボ搭載は2〜3月頃だったんですよねぇ)、しばらく様子を見てやばそうであればFAN追加などをその時に考えようかと思います。本末転倒ですが、PCIスロットに排気用のFANを増設するOwltechExhausterなんてのもありますしね(^_^;)

で、この条件でチョイスしたのが玄人志向の「GF6200A-A256H/HS」。スペックはこんな感じです。

nVIDIA製 GeForce 6200A GPU搭載
コアクロック:350MHz/メモリクロック:530MHz
256MB DDR2のビデオメモリ搭載
DirectX9.0、およびOpenGLをサポート
Support:RGB、DVI、TV-Out(HDTV対応)
AGP 8X/4X
基板サイズ: 170x108mm
対応OS: WindowsXP/2000
付属品: マニュアル、日本語解説書、ドライバCD、TV出力用ケーブル、S-Videoケーブル、DVI-RGB変換コネクタ


PCショップ系の通販ではほとんど見かけず、値段もほとんど同じだったのでYodobashi.comで購入しました。2月上旬で9870円の13%還元でした(ネタを書いている06年5月時点では9030円の10%還元)。発売時期は05年の末頃のようですが、最新のGPUでもないですし、これから廃れていくAGPスロットものなんで、やや割高な印象は拭えませんね。

GETした「GF6200A-A256H/HS」
玄人志向品にしては珍しく、ケーブルなど付属品が盛りだくさん。
表側の様子。ファンレスだけあってヒートシンクが1つあるだけのシンプルな作り。
ちょっとファンレスは不安なんですけどね(^_^;)
裏面はもっとシンプル。
ファンやヒートシンクで2スロット占有なんてどこ吹く風って感じです。
今回の一番の目的、DVI-D接続用のコネクタ部分。
D-Sub15やS端子もありますが、使う予定はなかったりします。

というわけでGETしたGF6200A-A256H/HS。保証も1年付いてますし、ここまでは良い意味で期待を裏切ってくれていますね(^_^)   (2006.05.24)



2.接続

このグラボは補助電源もなく、単体で使用しますので、接続そのものには特に難しい事はありません。が、ドライバの更新やケーブル接続の順番などで結構混乱することがあるので、今回の‘み’の手順を以下に記載しておきます。

1.GF6200Aの接続
旧ディスプレイH200とのD-Sub15ピンでのM/B接続はキープしたまま、GF6200AをAGPスロットに増設。個体差はあるでしょうが、AGPスロットは基本的にえらく固いことが多いので、RX筐体を横にしてかなり真剣に押し込みました。当初は筐体を起こしたままサクッと挿して済まそうと思っていたんですが、今回は全然無理でしたねぇ(^_^;) スロットやグラボを壊さないように注意して、ロックがしっかり掛かるまで押し込みましょう〜

2.ドライバインストール
PCを起動し、付属のCDからGF6200Aのドライバをインストール。「ドライバ」といいながら、nVIDIAのユーティリティもインストールされますけどね。ちなみにこの時のドライバは確かVerが70番台でした。これより新しいバージョンをお持ちの方は最初からそちらを使った方が良いかも知れません(後述しますが、既に80番台のドライバをダウンロードできます)。なお、既に他のグラボを使用している場合、トラブルの原因になることがありますので、これら作業の前にドライバを削除しておくことをお勧めします。まあ、Driver cleanerなんてフリーソフトもありますので(窓の杜紹介記事)これを使う手もありますけどね。

3.PC再起動&シャットダウン
ドライバインストール後に再起動を求められますので、そのまま再起動。GF6200Aを通常どおり認識したのを確認し、もう一度シャットダウンします。

4.接続変更
D-Sub15ケーブルを外し、DVIケーブルを接続します。これで再起動すればOK。プラグアンドプレイでデジタル接続されたMDT201WSが検出されます。デジタル接続の場合は基本的に調整は不要なので、好みに応じて設定など弄ればOKです。D-Sub15接続は(M/B側のD-Sub15コネクタは死んでいますが、GF6200Aのそれは生きているはず)残しておいても良いんですが、特に必要もないので今回は綺麗に外しています。

5.BIOS設定変更
グラフィック機能のあるチップセットを搭載したM/Bの場合、BIOSに何らかのグラフィック系の設定があるハズですので、これを変更します。865GM2-ILSの場合Advanced Chipset FeaturesにInit Display Firstがありますので、これをOnboard/AGPに変更(PCIのグラボを使っていない限りデフォルトがこうなっているはずです。)し、やはりAdvanced Chipset Featuresにある**Onchip VGA Settings**のOn-Chip VGAをDisableにします。これで再起動。

あ、よく話題になるのオンボードのVGAをONにするかOFFにするかの設定について、余計なデバイスは切って置くほうが良いに決まっているんですが、今回のようにオンボードからAGPグラボに変更するような場合は新グラボがちゃんと接続&インストールされていない状態でオンボードVGAを切ってしまうと結構あせります・・・ ドライバがインストールされていなくても最低限の表示(640x480のセーフモードライクな画面)はしてくれるはずなので、ケーブルを繋ぎ直せばなんとかなるとは思いますけどね。 あ、実は‘み’の場合、3.〜4.の前にBIOS変更をしようとしたんですが、再起動したときに画面が真っ暗で結構あせったりしたんですよね(^_^;) どうも865GM2-ILSについては、AGPにグラボが挿さっているとチップセット標準のグラフィック機能ではなくAGPのそれを優先するようです。BIOSではPCIとAGP/Onchipの優先設定は出来ますが、AGPとOnchipの設定はないんですよね。見つからなかっただけかもしれませんが(^_^;)

ってことでここまでは大きな問題も無くグラボを交換できました。

RXに搭載完了の図。
やはりENX18に近いのが気になりますねぇ・・・

「ここまでは」と上で書いたとおり、この先結構なトラブルがあるんですが、それはまた追って・・・  (2006.06.05)



3.GigaPocket周りの問題

VAIOのグラボを換装する時に一番気になるのがGigaPocketとの相性問題。予約録画が出来なくなったり、リブートを繰り返すようになったりと、不具合の報告はこれまでも山のように見たことがありますからね(^_^;) 最近は以前ほどでもないようですが、MPEGボードのドライバとグラボのドライバの組み合わせがポイントのようなので、このあたりを中心に色々確認してみたいと思います。

上記のように、GF6200Aを導入した時点での70番台のドライバでスタンバイ-Giga録画-スタンバイ-Giga録画-スタンバイのテストを行ってみたところ、あっさりクリアしてしまいました〜(^-^)
ってことでこのネタ終了。

・・・と行く訳がなかったり・・・(T_T)

「スタンバイ-Giga録画-スタンバイ-Giga録画-スタンバイ」のテストがOKだったと書きましたが、数度目にこのパターンで録画した際、2度目のスタンバイ復帰に失敗してしまいました。「失敗」というのは、ブルースクリーンで固まっている状態で、起動できなかったような感じでした。そのメッセージにははっきりnv4.sys(だったと思うのですが・・・復旧後はnv4_mini.sysしかファイルがなかったので、バージョンで変わったのか名称を間違っているかもしれません)というようなGF6200Aのドライバファイルが問題である旨記載されていたので、念のため製造元のSparkleからドライバ(Ver81.95:この時点の日本語対応版で最新。64bitXP用の81.98もありましたが、こっちはインストール時にはねられました)をGETして当ててやったところ、問題が再発しないようなのでしばらく様子を見ていたんですが・・・

今度はGigaの録画ではなく、スタンバイからの復帰そのものに失敗(T_T) しかもブルースクリーンが出る訳でもなく、完全に画面がブラックアウトした状態に・・・ 電源は入り、FANが回ったり電源LEDが点いたりはするんですが、HDDも動作していないようで、画面に何も映らない状態になっているようでした。毎回ではないのがまた厄介なんですが、グラボ交換で一番問題になりそうなところが問題になったので、割と冷静に対処。
ますは再度ドライバ更新へ。今度はnVIDIAを探してみると、製造元では64BitXP用しか提供されていなかった81.98の32BitXP用(*日本語版ではなかったので、これを当てると関連するメニューとかは英語になります。なお、このネタアップ時点での最新版は84.21になってます。)があったので、これを使用。この状態で何度かスタンバイ-復帰-スタンバイを繰り返してみたんですが、特に問題は起きないようです。ただ、元々そう頻繁に起きていたわけではないので、この状態でも何時発生するか分からないんですよね・・・

ってことで、最終的にスタンバイを使わない方向へ逃げることにしました(^_^;) Gigaの予約録画や、ちょっとPCをお休みさせておくときなど、休止状態を使うことにしました。休止状態ってまずそのものを設定上有効にした上で、シャットダウンメニューからshiftキーを押さないと選べないんですが、「コンピューターの電源を押した時」の動作で設定しておけばワンタッチで入れますし、何よりスタンバイより圧倒的に安定しているので、割り切って使おうかと思います。
難点としては、スタンバイに比べてHDD容量を食うことや、やはりスタンバイに比べて移行&復帰に時間が掛かること、Gigaのリモコンから復帰が出来なくなること・・・ぐらいでしょうか。 まあ、201WSの映りと、Gigaの予約録画が安定して行えることの方が‘み’的にはメリットが大きいですから、選択の余地は無いんですけどね。そもそもGigaのリモコンって使ってないし(^_^;)

ってことで、実は既に導入から数ヶ月程経っているんですが、休止状態を使い始めてからはこの手のトラブルは一切起きていませんので、似たような話でお困りの方は試されると良いかも知れません。

が、なんとまた新たな問題が発生してしまうんです・・・ ただ、これは実はグラボの問題ではなかった(引き金になったのはグラボ交換なんですが)ので、引き続き「トラブルのお部屋」で紹介したいと思います・・・   (2006.06.11)



4.ベンチや感想

という訳で、ここまで苦労しながらデジタル接続できたGF6200A&201WS、肝心の映りですが、アナログ状態と比べて更に一歩シャープになったような印象です。これを見てしまうと、液晶ディスプレイにアナログ接続は極力避けたいなぁと実感できます。PC用のディスプレイとしては決して品質の高いとは言えない201WSですし、865G標準のグラフィック機能とはいえ、アナログ接続ではディスプレイの力を発揮しきれていなかったように思えますね。
この辺はどうしても感覚レベルになってしまうので、いくつかベンチを試してみました。
まずはHDBENCH

次にCrystalMark

更にVana'Diel.Bench3、要するにFF Bench3ですがこっちは2〜3回やってみて、Highでスコア2300程度。まあ、もともと3Dゲームとかにほとんど縁がないので、描画速度とかほとんど気にならないんですけどね(^_^;) 今回のモニタ交換&グラボ追加で、画面が広く大きく精密になったことは間違いありませんから、雰囲気だけでも感じ取っていただければ嬉しいですね〜

あと、気になる温度の方ですが、現時点ではこんな感じ。

室温が大体25℃程度で、起動から1時間程度WEBを彷徨ったりしたいつもの状態での測定なんですが、これまでの測定結果と合わせて考えると、特に今回のGF6200搭載でPC内部の温度が大幅に上がったりはしていないようです。ただ、問題はENX-18回りの局地的な温度上昇なんですが、現時点では特にセンサーとか用意していないのでなんとも測りようがないんですよね。ただ、起動中にサイドパネルを開けて手をグラボ&ENX-18のあたりにかざしてみても熱いようには感じられず、ほんのり暖かい程度なので、特に問題にはならないような感じにはなっています。まあ、多分このままでもOKかと(^_^;)   (2006.07.09)